部活動よりは少ないとはいえ、30人以上の選手が所属するエスペリオンユース。
これだけ人数が多いと、作品中で扱いの差に濃淡が出るのは仕方がありません。
これから紹介する藤宮は、最上級生でありながら活躍の場面がない、ある意味で不遇なキャラでした。
Contents
【アオアシ】藤宮姫央のプロフィールは??
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アオアシ/©小林有吾
名前は、藤宮 姫央(ふじみや きお)
アシトたちの2学年先輩に当たります。
義経たちと同期ですね。
実はこの学年でFW登録されているのは、義経と藤宮の2人だけだったりします。
背番号は2年生の栗林と阿久津がレギュラー番号の10と4を使っているため、3年生で唯一の控えである「12」です。
背番号の法則はこちらを参照してください。
もうね、この時点で藤宮の扱いが察しられます。
【アオアシ】それぞれの選手の背番号には意味がある?主要キャラの背番号について大公開! (manga-netabare-kanso.com)
入学式でサッカー観の相違から衝突するアシトと朝利。
単行本では5巻になります。
朝利はアシトを「Bチームで5番目のFW」と位置付け、先輩FWが既に2人いることを説明します。
気になるのはそこでイメージとして描かれた藤宮です。
桑田は髪型が特徴的なので、まあ分かります。
しかし藤宮は短髪は同じですが誰だこれ?
まだキャラが固まっていない時期によくある、マンガならではのギャップぶりです。
【アオアシ】藤宮は花形のセンターフォワード!
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アオアシ/©小林有吾
東京時リーグ第一節の対戦相手は成京高校。
藤宮はセンターフォワードでスタメン出場です
まだFWだったアシトが左で、右は橘のスリートップ。
エスペリオンは、4-3-3のシステムで試合に挑みます。
キャプテンは平が担当しました。
学年は藤宮が上ですが、この辺りは育成重視のチーム方針なのでしょうね。
試合は前半が0-3とボロボロのエスペリオン。
逆転には最低限4点は必要です。
FWには美味しいシチュエーションのはずですが、藤宮に見せ場はありませんでした。
この試合はケンカした1年生が結束するエピソードのため、トライアングルを会得したアシトを中心に1年生で4得点という結末になりました。
藤宮はハーフタイムの控え室で何やら文句を言っているのですが、考え中のアシトには耳に入っていないようでした。
【アオアシ】FWとしての藤宮の存在感とは??
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アオアシ/©小林有吾
第二節は久留米第一戦です。
藤宮は再びセンターフォワードに起用されます。
今度は右に橘に代わり桑田が入りますが、アシトは左FWとしてスタメンに残ります。
試合結果は3-0で圧勝するエスペリオン。
しかし、ゴールを決めたのは、アシト、黒田、平の3人でした。
藤宮は得点はおろかアシストにも絡めません。
ハーフタイムでアシトの隣に座っていたくらいの存在でした。
この試合は福田が観戦したため、選手は相手よりもベンチが気になります。
藤宮が福田を意識するほどのパフォーマンスを披露したかは疑問ですが。
【アオアシ】藤宮が活躍しない?ノーゴールの日々!
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アオアシ/©小林有吾
都リーグ4連敗と後がないBチーム。
まだ第六節を終えたばかりですが、清水は早くも降格圏のチームに危機感を覚えます。
圧倒的に得点力が不足しています。
未だに無得点の橘はうなだれるばかりです。
FW陣の奮起を促す清水。
下級生にここまで言われて、FWとして藤宮の心境はいかばかりか気になります。
では、アシトがDFに転向以降、Bチームの得点はどれくらいでしょうか?
第三節の東京VANS戦は、0点。
第四節の関東学園戦は、0点。
第五節の東京国堂館戦は、0点。
第六節の江戸川実業戦は、0点。
気がつけば、リーグは9位で降格圏。
総得点数も武蔵野の17点に対して7点と、ダブルスコア以上つけられています。
これでは清水が怒るのも無理ありません。
ちなみに、多摩体戦ではリハビリ中の義経が出場したため、藤宮は控えでベンチを温めます。
ドンマイ。
【アオアシ】藤宮最後の活躍!?執念のヘディングシュート!
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アオアシ/©小林有吾
そして武蔵野戦。
相手はそれまで全勝中のチームです。
現時点でのBにおいて、ベストメンバーを発表する伊達。
義経はもうBにはいません。
FWのセンターはやはり藤宮でした。
MFとDFの各1名ずつは未定の中、FWの3人は早々と固定する辺りに伊達からの信頼がうかがえます。
試合序盤はダイレクト・サッカーに徹するエスペリオンが有利に展開。
アシトは橘、竹島はロアンにロングボールを送ります。
2人ともシュートでフィニッシュして良い感じでしたが、藤宮にはパスが届きませんでした。
武蔵野が武藤の指示により、エスペリオンの攻撃に対応してきたからです。
これにより見せ場を失った藤宮。
前がかりに攻めたアシトが献身的にセンタリングを上げますが、頭で合わせた藤宮はヒットしません。
“パスッ”という擬音もまたショボい。
悔しがる藤宮ですが、このこぼれ球に反応したのが橘がアクロバットシュートで同点に追いつきます。
結果的に橘へのラストパスとなりました。
その藤宮にはヘディングでのチャンスがもう1回ありました。
コーナーキックをした黒田からのセンタリング。
混戦から頭に合わせましたが、残念ながら枠から外れてゴールになりませんでした。
結局、このプレーが藤宮にとって最後の輝きとなりました。
【アオアシ】ユース退団を決めた藤宮!次の選択は??
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アオアシ/©小林有吾
各クラブで細かい事情は異なりますが、ユース生にも引退の時はやってきます。
転機となるのは9月ごろ。
トップに昇格する見込みのない選手には、その旨が直接伝えられます。
そこから先の選択肢は人それぞれです。
エスペリオンでは3年生の4選手が退団を決意しました。
残念ながら藤宮もその1人です。
一色は海外挑戦のプロジェクトで渡欧。
後にアルメニアの1部リーグに合格したことが判明します。
中川と斎藤は希望する大学の推薦がもらえず、一般入試受験に専念をします。
そして藤宮は?
サッカーからは完全に引退をするようです。
第二の道として、理学療法士を目指すことになりました。
理学療法士の資格を取れば、将来はスポーツ選手のリハビリなどに関われる可能性がでてくるはずです。
かくして、藤宮の物語は終わり・・・ませんでした。
藤宮は青森戦を観戦に来ると、3年生たちには連絡をしていたのです。
3年生たちの想いを背負う馬場にとって、微力ながら力になったかもしれません。
まとめ
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アオアシ/©小林有吾
最初は主人公と同じポジションのため、割りを食った印象の藤宮。
何だかんだでアシトはAに踏み留まったことから、Bの藤宮と絡む場面は全体練習を通じてもありませんでした。
そもそもセリフがあったのか怪しいキャラでしたが、もしかしたら数年後はリハビリトレーナーとしてチームスタッフに名を連ねているかもしれませんね。
