「キングダム」にはさまざまな魅力的なキャラクターが登場します。
「キングダム」を読んでいるとつい、強くてかっこいいキャラクターや華やかな経歴を持つ大将軍たちに目が行きがちですが、作品中では目立ちにくいけど、物語中になくてはならないキャラクターも存在します。
そこで今回は信の昔なじみの先輩・壁とともに作中で重要な役割を担ってくれる武将・尚鹿について解説します。
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【キングダム】尚鹿のプロフィール
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キングダム/©原泰久
尚鹿は、序盤から信と行動を共にしていた武官・壁の幼なじみの武官です。
初出場時は蛇甘平原の戦いで、身分は千人将です。
同じ千人将の縛虎申と壁とが言い争いになり、止めに入ると言う形で登場しました。
その後は合従軍の戦いの際には三千人将に昇格し、秦国統一編では将軍に昇格していました。
秦国統一編では壁に頼まれ、反乱鎮圧軍の副将として咸陽攻防戦に参戦し信たち飛信隊とともに戦っています。
【キングダム】尚鹿の特徴
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キングダム/©原泰久
壁と同じく千人将と言う役職で登場しているので、鎧甲などは壁や縛虎申とほぼ同じです。
一見スルーしてしまいそうですが、壁や縛虎申に比べ少し老け顔の千人将スタイルの人がいればそれが尚鹿です。
口角の上に生やしているちょびひげが目印です。
【キングダム】尚鹿の性格とは?
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キングダム/©原泰久
生真面目で熱い壁とは違い、冷静で、ダメなものはダメと、あきらめどころをわかっているような印象を受けます。
自然体で物事に動じない、ひょうひょうとした性格です。
また、仲間の性格もよく把握しており、縛虎申について「あいつは味方が大勢やられた時ほど無茶をするからな」と話していました。
そして、尚鹿がさりげなく話したことを裏付けるかのように、縛虎申は魏の将軍・宮元と戦って討ち死にしました。
【キングダム】尚鹿の強さとは?
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キングダム/©原泰久
キングダムの単行本7巻には、7巻までのキングダム登場人物の能力紹介が掲載されています。
そこで尚鹿は「武力82点、指揮力73点、知力80点」となっていました。
他の登場人物と同じパラメーターを比較すると、武力は壁78、縛虎申85、王騎で98・・・というところから考えると、武力はかなり高いほうと言えそうです。
また、戦況を読む眼には長けており、特に蛇甘平原編では壁とともに物語中の戦況を解説する役目を担っているようにも見えます。
先述のとおり合従軍編では壁と一緒で千人将、その後は三千人称、秦国統一編では将軍に昇格しているように、順調に出世しているあたり、仕事ができるというか、優秀な武官であることが伺えます。
【キングダム】尚鹿の登場場面とは?
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キングダム/©原泰久
6巻の蛇甘平原編で、歩兵たちへの戦況の説明について壁と縛虎申が対立したところに、仲裁と言う形で登場したのが尚鹿でした。
その時に尚鹿は「こいつ(壁)とは幼なじみでな。大体話は2人で聞くことになっている」と話し、縛虎申に「ふざけていると二人とも殺すぞ」と言われています。
この時の戦況は、平地戦を有利に戦うために丘をとることが必要で、魏軍を押し返し丘をとることがミッションとなっていました。
戦場で壁とともに戦いながらも、歩兵である信の視点や戦のトップ・将軍の視点では拾いきれない戦場の様子がわかるセリフを話し、読者である私たちに戦場のようすを分かりやすく伝えてくれています。
その後、秦国統一編・咸陽攻城戦でも登場します。
政の「加冠の儀」に反乱がおこることに気づいた信たち飛信隊が、もともと加わっていた軍の大将に無許可で軍を一部離脱し咸陽にやってきた時、尚鹿は
「相変わらず無茶をやっているようだな飛信隊 信とは言っても俺のことは分からぬか」
と話しながら再登場しました。
尚鹿曰く、「信のことは壁からよく聞いていた」とのこと。
この、信との会話は39巻に収録されています。
39巻と言えば、呂不韋の陰謀で嫪毒が国を立ち上げ反乱軍となり、それを鎮圧するため副将として咸陽に入っていこうとするところです。
本人は咸陽にいる女に会いに来た、と話していますが、実は壁にぜひにと頼まれたから応援に来たのだそうです。
壁も尚鹿に「負けられぬ戦いだ。副将として指揮をとってほしい」と言われたとのこと。
信たち飛信隊は尚鹿の登場に頼もしさを感じ、さらに士気が高まります。
尚鹿は信に、なぜ大王の危機が分かったのかと問うと、信は河了貂が昌平君より届いたある暗号文を溶いたこと、そしてその内容を話し、尚鹿とともに戦います。
【キングダム】尚鹿と壁の関係性とは?
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キングダム/©原泰久
尚鹿と壁の関係は、尚鹿がはっきり「壁とは幼なじみ」と話しています。
同じ幼なじみでも本編を読んでいる間から考えると、幼なじみの親友、と言う感じに見えます。
壁と尚鹿の会話を追うと、その時の戦いが説明されているので、読者にとっては現在どのような状況になっているのかを知ることができます。
いわば「キングダム」での狂言回しのような立場ですね。
この2人の登場は物語中で読者が迷子にならずにすむためとても助かっています。
真面目熱血系の壁を、戦況を冷静に分析した尚鹿がクールダウンさせる役割というふうにも見えます。
ちなみに、出世は壁と尚鹿でほぼ同じペースのようですが、戦績は尚鹿がたくさんあげていると壁が話しているシーンもあります。
【キングダム】尚鹿は死亡した?
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キングダム/©原泰久
秦国統一編以後、壁とは行動を共にしている技術がなく、現在の状況は不明ですが、尚鹿が死亡したというような記述はありません。
壁が楊端和軍の山の民やキタリ達と行動を共にするようになってからは、尚鹿と壁の掛け合いが見られる機会が減ってしまいました。
少し寂しいですが、尚鹿は今も将軍として活躍していることだろうと思います。
まとめ
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キングダム/©原泰久
尚鹿は地味で一見目立たないですが、作中では重要な働きをしてくれていることが、尚鹿の登場場面を丁寧に見ていくことでよくわかりました。
黒羊編以降は壁が楊端和軍に加わっているということもあり、尚鹿の登場場面がほとんどありませんが、また壁と尚鹿のコンビが再びみられるのを楽しみにしたいと思います。
