東の大国と言われる斉国。
そんな斉国は、合従軍の離脱や鄴攻めでの兵糧支援など、さまざまな場面で秦国を助けています。
クセの強いキャラクターでお馴染みの斉国王・王健王は話が通じる相手なのでしょうか?
今回は、斉という国や王健王、斉秦同盟に至るまでの経緯についてご紹介します。
Contents
【キングダム】謎が多い斉とはどんな国?
斉は秦国から見ると趙・楚・魏・韓の後ろに位置する国で、東の大国と言われています。
過去に秦国と同じように燕国の将軍・楽毅によって企てられた合従軍の侵攻を受けたことがあり、一時は領地のほとんどが奪われてしまいました。
何とか即墨城を守った田単により斉国は巻き返しを図り、領地を取り戻すことに成功しますが、合従軍の侵攻によって以前より衰えてしまった斉国は王健王の即位以降、各国の戦には一切干渉することなく傍観する姿勢を取っていたと記されています。
史実における戦に干渉しない傍観する姿勢は、キングダムで描かれた斉秦同盟に通ずる部分があると言えます。
【キングダム】クセが強い斉国の王 王健王
王健王は、見た目のクセの強さに特徴のあるキャラクターです。
合従軍からの離脱を提案するために蔡尺が会談に訪れたとき、王健王は毒蛇の姿焼きを「まずい」と言いながらも口に含み続け、途中で吐き出していました。
王健王自らが秦国を訪れ嬴政と会談をした際も最初から最期まで毒蛇を口に含んでいたのが印象的です。
【キングダム】合従軍から離脱したのは金のためではない?
斉は当初参加していた合従軍から、秦の蔡尺との外交を経て離脱することになります。
合従軍に参加して得られる金の倍を用意するという蔡尺の提案に応じたのです。
しかし、王健王の本心は金のためではありませんでした。
合従軍が結成された四年後、秦国王・嬴政との会談で王健王は合従軍を抜けた本当の理由として「合従が秦を滅ぼしてその土地と人間を六国で取り合った後の世が、見るにたえぬ汚濁になると思ったからだ」と語っています。
【キングダム】斉王ですら李牧を警戒していた?
王健王曰く、李牧の目は常に西にある秦国を向いていました。
秦の反対にある斉は反対に位置し、そんな李牧の背中を長年見続けています。
李牧の背中からはまだまだ余裕があり、さらにそれを感じ取られぬようにしていると言うのです。
そして、趙三大天である李牧は秦国が想定しているよりはるかに強いと告げました。
中華統一を成し遂げる上で最大の障敵とされる李牧を、王健王もまた警戒していたのです。
【キングダム】政の思想に納得した斉王の返事は?
嬴政の語る中華統一に、王健王は当初合従軍の時以上の汚濁を示そうとしていると語っていました。
そして、中華統一を汚濁でないことを自らの前で証明してみせろと嬴政に言い放ったのです。
中華統一が成し遂げられれば、人が人を殺さなくてすむ世界がくるという嬴政の考えはあくまでも理想や空論であり、国を滅ぼされ強制的に秦人にならされる六国の人間たちの苦しみの方が上回ると王健王は語ります。
しかし、嬴政は征服戦争ではないことを民たちに説き理解させ、中華統一は征服戦争ではなく新国建国の戦争であると答えました。
六国制覇した秦が征服者の体を取れば中華統一は確実に失敗するという嬴政の考えに対し、王健王は支配なくして中華七国を一国になどできるわけがないと言い返しますが、全中華の民を一手に実効支配するのは人ではなく法であり、その法に最大限の力を持たせ平和と平等を手にする法治国家をつくると、嬴政は王健王の問いに答えを出しました。
その答えは王健王の頭の中にはないものでした。
そして、嬴政が志す中華統一を成し遂げた後に、その場所が斉の民たちが惑い苦しむ所ではないことを知り、嬴政の思想に納得したのです。
【キングダム】斉は秦の戦いを静観すると約束
嬴政と王健王に会談において、口約束ではあるものの斉秦同盟を結ぶこととなります。
中華統一の先にある答えを出した嬴政の目の色がそのまま変わらなければ、全中華の舵取りを任せとも良いと王健王は告げたのです。
この斉秦同盟をもとに、嬴政の姿勢が変わらない限り斉は秦の戦いの一切を静観するものとすると宣言しました。
【キングダム】斉王も感謝した蔡沢の活躍とは?
嬴政と王健王が会談を行うころ、既に蔡沢はこと切れる間際でした。
単身で強引とも思えるほどに動いた蔡沢に嬴政は感謝していましたが、王健王もまた同様に感謝していたのです。
蔡沢のわがままで嬴政と会談をしたことで、王健王は自らが探し求めていた世界を実現することができるかもしれない王と対峙することができました。
中華統一の先の結末は責任を持って見届けると告げ、王健王は蔡沢の最期をみとります。
【キングダム】鄴にて秦軍を救ったのは斉国だった?
鄴城を陥落させ鄴攻めを成功させた秦軍でしたが、すぐに兵糧不足という窮地に追いやられますが、その窮地を救ったのが斉国でした。
鄴攻めの総大将である王翦が、あらかじめ斉に対して兵糧を送るよう依頼していたのです。
秦国から直接送られた兵糧はすべて趙軍により阻止されてしまったため、結果的に斉の協力が秦軍を救いました。
【キングダム】史実では最後の国として斉王が降伏する?
史実では、秦国は韓・魏・趙・燕・楚の五国を滅ぼした後、最後の一国である斉を滅ぼすことになりますが、このとき斉は侵攻してきた秦軍に対して無抵抗のまま降伏したとされています。
斉には信・王賁・蒙恬の三人が攻め入ると記されていますが、キングダムにおいても無抵抗のまま降伏することとなるのでしょうか。
中華統一目前となる一戦が無抵抗の降伏となると、若干拍子抜けしてしまうことも想像できますが、秦国王である嬴政の志す道に王健王は納得して同盟を結んでいます。
嬴政と王健王による斉秦同盟がここで大きな力を発揮するのかもしれません。
まとめ
東の大国と呼ばれる斉国の国王・王健は、嬴政の思想に納得し秦国の今後の戦いに対して一切を静観すると宣言し、口約束ではあるものの斉秦同盟を結びました。
このとき、王健王は泥沼からの出口が今まで見つからなかったかが、嬴政の目指す中華統一に出口の光を見つけたかもしれないと語っています。
史実の記録では最後の国として斉国が秦国に降伏するとされていますが、キングダムではどのように描かれるのでしょうか。
王健王は蔡沢に約束したように、結末をしっかりと見届けることでしょう。
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