秦の桓騎軍は元野盗の集まりであり、略奪・虐殺・拷問も行う秦軍一残虐な部隊。
見た目も戦い方も強烈ですがメンバーは恐ろしくも魅力的で『キングダム』でも屈指の人気を誇ります。
今回はそんな超個性的な桓騎軍メンバーと、その活躍や強さについて詳しくまとめていきます!
目次
【キングダム】桓騎とは?
桓騎は秦国において新たに任命された六大将軍のひとり。
元は秦南方の山々を縄張りにしていた大野盗の首領で、野盗時代に一つの城邑を攻め落とし自ら住人全員の首を刎ねた伝説から「首斬り桓騎」とも呼ばれています。
勝つためには略奪・虐殺や自軍の兵の多くの死も厭わない冷酷な性格の持ち主で、秦国に対する愛国心なども見えません。
しかし武将としての実力はかつての六将にも並ぶと言われるほど高いため、秦国内においてもその存在について賛否は様々です。
桓騎は策を我流で生み出す“天才”で、相手が嫌がることをするというスタンスの戦術を得意とする軍略家。
本人は意識していませんが、“己の力で戦に勝つ快感にハマっている”その気質は紛れもなく名武将のものだと張唐に言われていました。
作中当初は蒙驁軍の副将として登場し、各戦場で功を挙げながら、六大将軍の復活に伴い六大将軍第五将に任命されました。
【キングダム】雷土とは?
雷土は桓騎軍屈指の武闘派武将。
左目を囲うように入れてある輪っかの刺青が特徴です。
元は別の大野盗団の頭で、高い個の武力に加え判断能力や指揮力も抜群。
雷土一家を取り込む際には桓騎も苦労したそうです。
そんな雷土率いる雷土軍は桓騎軍の主力部隊となっており、桓騎軍が大きな功績を残した戦いで着実に功績を挙げています。
気性が荒くキレやすいですが、戦況を逐一気にかけるなど意外と真面目な性格であり、桓騎に「武将みたい」「気にしぃだな」とからかわれることも。
真面目なぶん桓騎の戦術に納得できないと腹を立てることもありますが、理解できない桓騎が面白くて誰よりも側で見ていたいという気持ちを誰より持っており、桓騎を信じ慕っています。
真面目で義理堅い性格を桓騎にも信頼されており、扈輒軍との戦いでは唯一桓騎の戦略を聞かされ「無茶しすぎるな」という意味の伝令を受けていました。
しかしその戦いで敵将・龍白を討った後にその息子・竜布に捕らえられ、扈輒本陣にて凄惨な拷問を受けた末に死亡。
その拷問は桓騎の目論見を吐かせるために行われましたが、雷土は最期まで吐くことはなく、その義理堅さを見せたのでした。
【キングダム】黒桜とは?
黒桜(こくおう)は桓騎軍の女性幹部。
セクシーな衣服とロケット乳が特徴で、配下からは「姐さん」と呼ばれ慕われています。
得物は弓で速射が得意。
冷静で戦術眼に優れており将としても非常に優秀で、危機やチャンスもいち早く察死し、的確で素早い判断をもって軍をまとめることが出来ます。
勘の鋭さにも定評があります。
そんな黒桜率いる黒桜軍は攻守に優れているため、桓騎軍の戦場では主に中央の戦場を任される模様。
気が強くキツイ性格ですが、桓騎に惚れているようで、桓騎の色気に鼻血を出すという場面もありました。
また面食いらしく、イケメンには援軍を送るのに不細工には厳しいなど、容姿によって部下の扱いにも差があったりします。
料理は出来るようですが、雷土が「生肉食った方がマシ」というほどあまり得意ではないようです。
【キングダム】摩論とは?
摩論(まろん)は桓騎軍の参謀を務める自称「紳士」。
左頬の刺青と紳士的な口髭が特徴です。
桓騎軍随一の智将で、桓騎軍の軍略会議も彼を中心に行われています。
ただし肝心な桓騎の策はいつも教えてもらえておらず、桓騎の指示と戦況に汗をかくこともしばしば。
慎重派で保身に走りやすく、軍が劣勢になると早々と退却することを考えます。
紳士らしく常に丁寧な口調と所作で振る舞いますが、相手を見下す言動も多く、何より胡散臭い人柄。
ただとても人間味に溢れているため、ファンからも人気があります。
料理が得意なようで、鄴攻略戦の際には雌馬のホホ肉摩論風香辛焼きを振る舞い雷土に絶賛されていました。
【キングダム】オギコとは?
オギコは桓騎お気に入りの千人将。
奇抜な髪型と鼻輪が特徴です。
子どものように無邪気でいつも騒がしい、桓騎軍のギャグキャラ・癒しキャラと言える異色の存在。
ファンからも「可愛い」と人気です。
周りからバカにされるほど弓は下手ですが、函谷関では少数精鋭の部隊にも入っていたので武力は普通に高そうです。
そんなオギコを桓騎が千人将という大役に抜擢した理由は「面白いから」。
とはいえ軍を率いるよりは桓騎の肩を揉んでいることが多いですね。
バカっぽいですが桓騎からも信頼されているようで、扈輒軍の戦いでは雷土への重要な伝令を任され、ボロボロになりながらも任務を全うしました。
【キングダム】厘玉とは?
厘玉(りんぎょく)は桓騎軍の幹部のひとり。
奇抜なメイクをしたようなパンクな風貌が特徴です。
厘玉もまた元々は独自の盗賊団を率いており、現在でも桓騎軍の主力部隊として活躍。
厘玉一家は騎馬隊が多いため、桓騎軍騎馬隊として機動力を生かした戦闘を展開します。
黒羊丘の戦いでは騎馬隊を生かせない森林地帯だったため桓騎の傍で裏方に徹していましたが、鄴攻略戦の際には鄴に迫る趙軍を広範囲に渡って相手取っていました。(酷使されていたとも言います)
場を読む能力も高く、桓騎軍の中では比較的良識人です。
【キングダム】角雲とは?
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角雲(かくうん)は桓騎軍の千人将。
真ん中分けの長髪が特徴の筋肉質な男性です。
守りの達人として「不動の角雲隊」と呼ばれており、優勢な戦場ではあまり出番はない様子。
黒羊丘の戦いで、紀彗の登場による流れの変化を感じ取った黒桜によって最前線に呼ばれました。
黒桜に惚れており「今宵こそ麗しの黒桜を我が天幕に!」と意気込みましたが、崖を下り急襲してきた紀彗によって首を刎ねられてしまいました。
【キングダム】馬印とは?
馬印(ばいん)は摩論一家所属の将校。
辮髪が特徴の大男です。
黒羊丘の戦い以降、伝令兵として度々飛信隊と顔を合わせています。
初対面は桓騎の命により信の腕を斬り落としに来るという物騒な役割でしたが、扈輒軍との戦いでは詳しい戦況を伝えており、伝令として優秀なことが窺えます。
飛信隊と最も関わりのある桓騎兵であり、信からは「伝令オッサン」「ハゲ伝令」などと呼ばれています。
【キングダム】ゼノウ一家とは?
ゼノウは桓騎軍一の武力と獰猛さを誇る男。
蒙武より一回りも大きい体躯にギョロギョロとした目が特徴で、手づかみで大牛の首をねじ切るほどの怪力を誇ります。
そんなゼノウの率いるゼノウ一家は元々秦の北部を荒らしていた大野盗団で、全員が獣のように獰猛で常に殺気立っており、桓騎ですら滅多に近づきません。
気に喰わないと味方まで殺してしまうという恐ろしい集団ではありますが、力頼みの場面では必ず最大の役割を果たす、桓騎軍の切り札的存在です。
嬉々として死地に突っ込んでいく戦闘狂である一方で、知力に劣ることを自覚して雷土に指示を仰ぐという賢明さや、敗北を察すると脱兎の如く戦場から逃げ出すしたたかさも併せ持っています。
【キングダム】砂鬼一家とは?
砂鬼(さき)一家は桓騎軍の中で最も残虐とされる部隊。
全員奇妙な仮面で顔を隠し、切断された指や耳で作られた装飾品を身につけるという異様な風貌をしています。
桓騎軍の拷問担当であり、悪名高い桓騎軍の中でも最も恐れられている存在で「中華一の不運は砂鬼一家に捕まること」だと言われているほど。
黒羊丘では近辺に住む住人たちの死体で作った戦慄の“贈り物”で紀彗を脅し、趙軍を撤退に追い込みました。
また、桓騎軍最古参の人物も所属しており、桓騎の根っこに「全てに対する、岩をも溶かすほどの怒り」があると語るなど、謎多き桓騎についても詳しく知っている様子。
【キングダム】朱摩一家とは?
朱摩(しゅま)は第693話にて初登場した桓騎の側近。
ポニーテールと切れ長の目、口元を布で覆っているのが特徴です。
まだ出番が浅いため分からないことが多いですが「お頭」などではなく「桓騎」と呼んでいるので、桓騎と付き合いが長い人物なのかもしれません。
そして朱摩率いる朱摩一家は桓騎軍の中ではあまり大きくありませんが、1人1人がゼノウ一家に引けを取らない武力を誇る豪傑たち。
扈輒軍の戦いでは桓騎の懐刀として扈輒本陣を急襲し、近衛兵団を殲滅しました。
今後の対趙の戦いで活躍が期待されます。
【キングダム】桓騎軍の活躍
ここでは桓騎軍の大きな活躍をご紹介していきます。
桓騎軍の活躍①山陽攻略戦
要地・山陽を巡る魏との攻防戦では、桓騎軍は右翼に布陣します。
そして本陣を晦ましながらの山中でのゲリラ戦法と、拷問した魏将の死体や大量の魏兵の目玉や耳を送るという非道な精神攻撃で廉頗四天王・介子坊を翻弄。
さらに魏軍の伝令係に扮して敵本陣に潜入し、廉頗四天王・玄峰を討ち取りました。
その後、廉頗が蒙驁軍本陣を襲っている隙に敵本陣を急襲し、総大将・白亀西を討ち勝利に貢献したのでした。
桓騎軍の活躍②函谷関の戦い
合従軍が襲来した函谷関の戦いでは、桓騎軍は函谷関上の右翼に布陣します。
魏の巨大井闌車を焼いて牽制するなど函谷関の守備軍として活躍。
その後張唐を焚きつけながら地上に降り、韓軍本陣に向けて少数で魏兵に扮した奇襲を行い、張唐に成恢を討たせるアシストをしたのでした。
桓騎軍の活躍③黒羊丘の戦い
黒羊丘の戦いでは飛信隊と共に趙の慶舎軍と対峙。
黒桜・摩論軍を中央、雷土軍を左翼、飛信隊を右翼としながら、樹海という特殊な戦場で黒羊の丘を激しく取り合うことになりましたが、桓騎は絶好のチャンスが訪れてもすべてを無駄にするように何もしませんでした。
しかしそれは慶舎の怒りを焚きつける行動であり、おびき寄せられた慶舎は最終的に信に討たれたのでした。
総大将が慶舎から紀彗に移ると、砂鬼一家の拷問によって紀彗の情報を得た上で、砂鬼一家製作の残酷な“贈り物”をして脅し退却させます。
隊色の違いから飛信隊と激しくぶつかることになりましたが、桓騎軍としては自軍の損傷を最小限にとどめた大勝利となりました。
桓騎軍の活躍④鄴攻略戦
対趙最終戦の第1歩である鄴攻略戦では、桓騎軍は総大将・王翦により鄴の包囲を任されます。
最も警戒すべき閼与と橑陽には王翦軍と楊端和軍が向かい、桓騎軍は鄴の兵糧が尽きるまで城を包囲するという役目でしたが、しかしそれは閼与と橑陽以外から来る趙軍の侵攻をすべて相手取るというものでした。
鄴周囲に軍を展開し、特に騎馬隊である倫玉軍が奮闘しながら鄴包囲網を死守。
そして王翦の放った間者が兵糧を燃やしたことにより鄴が暴動寸前になると、城の外から住民を扇動し城門を開けさせて突入し、鄴を陥落させたのでした。
桓騎軍の活躍⑤扈輒軍との戦い
鄴攻略の後桓騎軍は、趙王都・邯鄲の喉元に位置する武城・平陽の攻略を目指し対趙の最前線に布陣。
桓騎の指示により王翦軍・楊端和軍より明らかに前線を押し上げていた桓騎軍は敵総大将・扈輒に狙われ、桓騎軍8万は扈輒軍24万と戦うことになってしまいました。
当然桓騎軍は常に劣勢を強いられ、味方の逃亡も相次ぎ総崩れに。
しかしその逃亡に惑わされ軍を広げた扈輒軍の隙を突き、桓騎自身と精鋭たちが手薄となっていた扈輒本陣を急襲し、扈輒を討ち取ったのでした。
そのまま桓騎軍は趙軍数万人を捕虜にし大勝利。
そんな中、扈輒に拷問され無惨な姿で箱に詰められた雷土の遺体を発見します。
その後桓騎軍は捕虜すべてを斬首するという大事件を起こし、兵を率いて前線にやってきた秦王・嬴政の尋問を受けることになったのでした。
【キングダム】桓騎軍の強さとは?
数々の戦場で功を挙げ続ける桓騎軍の強さは、桓騎の天性の軍才と元野盗の集団であることです。
桓騎は独自の戦略で戦う軍略家。
ゲリラ戦や急襲などを得意とする彼の戦術は、戦場において誰も予想できないものであり、秦国一とも言える軍才の持ち主・王翦すら「私をもってしても考えが読み取れぬ男」だとしています。
冷静で広い視野を持ち、型にハマらない自由な発想で“相手の嫌がること”をする桓騎の軍才が桓騎軍最大の強みです。
そして野盗特有の戦い方が軍としての強み。
元野盗の集まりである桓騎軍は、絶体絶命・完全包囲を意味する「火兎(かと)の笛」が鳴ると蜘蛛の子を散らすように我先にと逃亡します。
一般的な軍の退却とは違い不格好ではありますが、結果的に生存率を大きく上げるのです。
しかもどんなにヘタうって逃亡するハメになっても、手ぶらでは帰らないという貪欲さも持っています。
また、逃げのプロである元野盗集団は、隠れるプロでもあります。
扈輒軍との戦いではそれぞれが巧妙に戦場に身を隠し、敵軍の前線をやり過ごすことで奇襲を成功させました。
軍の常識では測れない、自己本位で泥臭い姿勢が桓騎軍の強さなのです。
しかし元野盗であるぶん甘い汁を吸いに集まっている者も多く、忠義のようなものがないことが弱みに成り得ると言えるでしょう。
まとめ
桓騎軍は元野盗の集まりであり、メンバーも戦い方も超個性的。
それを率いている桓騎の過去や心情が未だに謎に包まれているというのも面白いですよね。
桓騎軍は他の軍とは違う独特なスタンスを持ち、『キングダム』において最も強烈な展開を与える存在。
正義だけではない・ただ覇道を描くだけではないと、『キングダム』や戦国時代の奥深さを伝えてくれる存在でもありますので、是非その活躍に注目してください!
