「成蟜の変」が起きた屯留から戻った飛信隊の次の行き先は著雍。
飛信隊は騰軍の援軍として著雍攻略戦に参戦し、絶対に失敗できない戦いに臨むことになりました。
失敗は秦軍の敗北に繋がるという大きなプレッシャーの中、飛信隊の前には魏火龍七師・凱孟が出現。
苦戦を強いられる飛信隊は作戦を成功させるため、壊滅必至の危険な策で凱孟軍に挑むのでした。
本記事ではそんな著雍編における飛信隊の役割や動き、結末まで詳しく解説していきます!
Contents
【キングダム】著雍編のあらすじ
![]()
キングダム/©原泰久
秦は中華進出のための要所・魏の著雍を奪取すべく、騰を大将として一帯に侵攻を開始。
しかし著雍には呉鳳明が派遣されており、地形を利用した魏軍の隙の無い布陣によって騰軍は攻略に行き詰ってしまいます。
そこで騰は玉鳳隊と飛信隊を援軍として召喚。
王賁が発案した、録鳴未軍・玉鳳隊・飛信隊を主攻とした三軍同日同時刻進軍という作戦で攻略に臨むことになりました。
ところが騰軍・玉鳳隊・飛信隊の前に強力な敵が出現!
それは呉鳳明が呼び寄せた魏の大将軍「魏火龍七師」の霊凰・紫伯・凱孟だったのでした。
【キングダム】著雍編は何巻?
![]()
キングダム/©原泰久
著雍編はコミックス35~37巻に収録されています。
35巻では屯留での反乱を描いた王弟謀反編が決着。
飛信隊はその後まもなく著雍に呼ばれ、第379話から著雍の戦いが描かれていきます。
【キングダム】著雍編での飛信隊の役割とは?
![]()
キングダム/©原泰久
著雍編での飛信隊の役割は、主攻として魏軍本陣を落とすことです。
著雍を攻略するために秦軍が決行したのは、王賁発案の「三軍同日同時刻進軍」という作戦。
これは堅く陣を敷く魏軍の僅かな弱点・3か所を同時に突破することで一気に魏軍本陣に攻め入るというもので、その主攻三軍として録鳴未軍・玉鳳隊・飛信隊が選ばれました。
この三軍が三日後の正午に同時に魏軍本陣に到達し、陥落させることが秦の勝利へと繋がります。
つまり飛信隊は目前の敵軍・予備軍を撃破し、三日後の正午に必ず魏軍本陣に辿り着かなければなりませんでした。
【キングダム】飛信隊に相対する敵とは?
![]()
キングダム/©原泰久
しかし飛信隊の前に思わぬ強敵が立ちはだかります。
それは魏火龍七師の凱孟。
魏火龍七師とは王騎ら六大将軍・廉頗ら三大天と渡り合っていた、魏国最強の7人の大将軍(凱孟・霊凰・紫伯・太呂慈・馬統・晶仙・呉慶)です。
中でも凱孟は100人を超す武将を討ったと言われる剛将。
竜川の二回りも大きいほどの巨体を持ち、王騎らが一騎討ちを避けたというほどの強さを誇ります。
しかも凱孟はかつて起こった魏火龍七師の同士討ちにより霊凰・紫伯と共に14年間も牢に繋がれており、14年分の渇きをもってこの著雍に臨んでいました。
飛信隊が作戦を成功させるには、この凱孟を抜かねばならないわけです。
【キングダム】信VS凱孟
![]()
キングダム/©原泰久
1日目から飛信隊は凱孟と交戦します。
楚水隊の元に現れた凱孟が、信と一騎討ちをするために大声で名乗り出てきたからです。
これに信が応え一騎討ちに。
信は合従軍編で龐煖を一騎討ちの末に撃退し、王弟謀反編からは得物を矛に変え、確実に力を伸ばしていました。
ところが激しい鍔迫り合いの末、信は凱孟に吹っ飛ばされてしまいます。
信はその一撃に廉頗と同じ“本物”の強さを感じ取ったのでした。
一方で凱孟も新たな世代が育っていることを感じます。
信と凱孟の一騎討ちは凱孟兵が「凱孟様とここまで撃ちあう男はかつての戦場にさえ1人もいなかった」というほど激しいものとなりました。
【キングダム】河了貂が狙われる?
![]()
キングダム/©原泰久
信と凱孟の一騎討ちは予想外の事態により終了。
なんと河了貂が凱孟軍の軍師・荀早によって攫われてしまったのです。
戦場で敵に捕らわれることがどんなに恐ろしいことか…しかも女の河了貂が…。
飛信隊は不安と焦りに駆られ、険悪なムードに包まれました。
しかし羌瘣が荀早を捕らえていたことにより、河了貂と荀早の人質交換が成立。
凱孟が河了貂の強欲さを気に入ったこと、河了貂と千金抱き合わせでも交換に応じるというほど凱孟にとって荀早が大事だったことが成立の理由でした。
そして著雍戦二日目、凱孟の単純明快な性格もあり、罠もなく河了貂は無事に飛信隊に帰ってきました。
【キングダム】河了貂の奇策とは?
![]()
キングダム/©原泰久
人質交換で足踏みしてしまった飛信隊。
翌昼に魏本陣に辿り着かねばならない中で、未だ凱孟を倒せずにいました。
そこで河了貂は思わぬ奇策を打ち出します。
それは信を囮にして羌瘣を魏本陣に行かせること。
下手をすれば信が討たれてしまう可能性だってある危険な作戦です。
それでも信は了承し、飛信隊は強い覚悟で三日目に挑むのでした。
【キングダム】信VS凱孟 再び
![]()
キングダム/©原泰久
三日目、予定通り信が凱孟と激突。
初日以上に激しい戦いとなりました。
それは凱孟をエサに信を誘い出した荀早にとっても予定通り。
その中で荀早は右翼の羌瘣隊が“凱孟を挟撃するための別部隊”だと考え、凱孟と信から遠ざけようとします。
しかしそれこそが飛信隊の策であり、信が凱孟・荀早を引きつけている間に、羌瘣隊は信の部隊を置いて魏軍本陣に向けて離脱したのでした。
【キングダム】飛信隊を救った部隊とは?
![]()
キングダム/©原泰久
羌瘣隊の離脱により、凱孟軍一万三千の刃がすべて信隊二千に襲い掛かります。
これではもし凱孟を討ったとしても脱出は不可能。
しかしそれも河了貂の想定内であり、河了貂は事前に「無闇に逃げず戦え」と指示していました。
何故なら予め援軍を要請していたからです。
その援軍とは隆国軍。
隆国は騰軍の中で最も機転の利く将軍であり、しかも隣の戦場にいたことから河了貂は前夜に援軍を依頼していました。
そして「貸し1つだ」と承諾した隆国は、見事河了貂の希望通り“羌瘣隊が離脱した後、信隊が窮地に陥った時”を見計らいながら、呉鳳明に気づかれずに駆けつけてきたのでした。
隆国軍の登場により凱孟軍は退却し、信隊は救われます。
ここは隆国の凄さが分かるシーンでもありますね。
【キングダム】飛信隊は魏軍本陣に辿り着いた?
![]()
キングダム/©原泰久
信隊の命懸けの引きつけにより羌瘣隊二千は凱孟軍を突破。
魏軍本陣の周りにはまだまだ予備軍はいましたが、録鳴未軍と玉鳳隊も同時に突破してきていたため魏軍の連動包囲網は混乱していました。
そして僅かに先行していた録鳴未軍・玉鳳隊の方に敵の重心が傾いていたため、羌瘣隊はその隙を突く役目=本陣を突き刺す役目となります。
魏軍本陣まで到達した羌瘣は、最終的にひとりで乗り込み呉鳳明を撃破。
それは呉鳳明の影武者でしたが、羌瘣は本陣に火を放ち戦場に秦勝利の狼煙を上げたのでした。
【キングダム】著雍編の結末
![]()
キングダム/©原泰久
本陣から逃げた呉鳳明は、霊凰と共に手薄になった騰軍を狙おうとしていました。
しかし信が急襲し霊凰を撃破。
立て直しが不可能だと考えた呉鳳明は撤退を決定し、そこで秦軍の勝利が確定しました。
そして秦軍はそのまま著雍の要塞化を開始。
ここから魏国を弱体化させ、中華進出へ挑もうというわけです。
飛信隊は中華統一への道のりを覚悟しながら、隆国の元で土木作業と防衛戦に励むのでした。
まとめ
![]()
キングダム/©原泰久
著雍編での飛信隊は録鳴未軍・玉鳳隊と共に主攻となって魏軍本陣を目指しました。
その道に魏火龍七師の凱孟が立ちはだかるも、信の一騎討ちと命懸けの奇策で凱孟軍を突破。
隆国軍の助けを借りながら、魏軍本陣を落とす大役を果たしました。
信と凱孟の一騎討ちが大きく取り上げられていますが、飛信隊が半減しかけない結構ギリギリの作戦を取っていたことには注目です。
また、河了貂が捕らわれたことを巡って飛信隊が仲間割れを起こしかけ、そして信の河了貂への想いから再び一致団結するところもかなり見どころ。
著雍編は主攻という大役と河了貂の人質によって、飛信隊がまたひとつ成長したエピソードとして欠かせないエピソードです!
