著雍の戦いで注目されたのが魏火龍七師(ぎかりゅうしちし)です。
彼らはかつて「秦の六大将軍」「趙の三大天」と覇を競い合っていた魏の英雄たち。
しかしある理由で表舞台から姿を消してしまい、知る人ぞ知る伝説の存在となっていました。
そこで本記事ではなぜ魏火龍七師が表舞台から姿を消し、何故著雍で復帰したのかを分かりやすく解説!
名を連ねるメンバーについても詳しくご紹介していきます!
Contents
【キングダム】魏火龍七師とは?
魏火龍七師とは先代・安釐王(あんりおう)の時代に矛戟をふるった7人の大将軍たちのこと。
魏火龍の軍には独自の旗が掲げられます。
名を連ねていたのは呉慶(ごけい)、霊凰(れいおう)、凱孟(がいもう)、紫伯(しはく)、太呂慈(たいろじ)、馬統(ばとう)、晶仙(しょうせん)の7人。
呉慶は蛇甘平原の戦いで総大将を務めていた人物ですね。
ただし呉慶以外の6人はすでに死去(1人が廉頗との戦傷により死亡、5人が病死)したとされ、魏火龍七師の名は早々に歴史の表舞台から姿を消していました。
ところが魏火龍七師が姿を消した本当の理由は魏火龍七師同士の仲間割れであり、実は3人が密かに生きていたのです。
魏火龍七師の仲間割れ
仲間割れの発端は、紫伯の家庭環境にありました。
紫伯は母の連れ子であったことから父に疎まれており、激戦地へ送られ続けるなど散々邪険に扱われていました。
そんな中、紫伯の唯一の心の拠り所となっていたのが、恋仲となっていた腹違い(こちらも連れ子)の妹・季歌。
互いに互いを唯一の拠り所としていた2人は、紫伯が“紫伯”の名を継ぎ魏火龍七師に名を連ねる大将軍になった頃、ついに結婚を望むに至ります。
父は紫伯を疎むばかりに当然反対しますが、それでも紫伯は“火龍”の名を捨てるほどの覚悟で季歌を娶ると決意していました。
が、なんと紫伯が遠征に出ていた隙に、父が季歌を「妻殺し」で有名だった太呂慈に嫁がせてしまったのです。
そして太呂慈は季歌を斬殺。
紫伯は怒り狂い槍を手に取りました。
それを察した太呂慈が晶仙・馬統を味方につけ、対し紫伯には霊凰と凱孟が味方につき、魏火龍同士の争いへと発展したのでした。
同士討ちの結末と呉鳳明による解放
同士討ちの末、太呂慈・晶仙・馬統が紫伯に討たれ死亡。
勝利した紫伯・霊凰・凱孟も、安釐王の怒りに触れ斬首されようとしていました。
しかし呉慶の説得により、表向きは病死ということにしながら地下牢に投獄されたのでした。
それから14年後、呉鳳明が現王・景涽王(けいびんおう)を説得したことで紫伯・霊凰・凱孟は牢から出され、著雍の戦いにて戦線復帰を果たしたのでした。
【キングダム】呉慶とは?
呉慶(ごけい)は魏火龍七師でただひとり同士討ちに加わらず、現役大将軍として魏に貢献していた人物。
後の魏軍第一将・呉鳳明の父でもあります。
呉慶は信陵君の食客頭であり、「信陵君の知嚢(知恵袋)」と言われていたほど智謀に優れた将軍。
その軍才は魏随一とも評され、そのうえ自ら先陣をいく武勇も兼ね備えているため、王騎からも「列国の脅威となる名将」だと一目置かれていました。
また、元は趙に滅ぼされた小国「甲」の王族であり、その凄絶な過去から侵略者に対する強い憎悪を抱いています。
「侵略者に対し退くことは絶対にない」という信念のもと、蛇甘平原の戦いでは麃公との一騎討ちに臨みますが、あえなく敗れ討たれてしまったのでした。
【キングダム】霊凰とは?
霊凰(れいおう)は同士討ちから14年間投獄された後、著雍の戦いで戦線復帰しました。
魏国随一の軍師で、呉鳳明の師匠でもあります。
冷酷無慈悲な軍略は、先述の呉慶すら恐れていたほど。
武力は高くありませんが、代わりに狂戦士・乱美迫という強力な槍を抱えています。
著雍の戦いでは、本陣陥落となっても形勢逆転の策を示すなど冷静な思考とメンタルを発揮。
しかし信の追撃を受けた呉鳳明に身代わりにされ、討たれてしまったのでした。
【キングダム】凱孟とは?
凱孟(がいもう)も14年間投獄された後、著雍の戦いで戦線復帰しました。
100人以上の武将を倒したという豪将で、性格も欲に素直で単純明快。
ただし「戦に光などない」という考えの持ち主であることから、王騎や廉頗には相手として認められていなかったようです。
著雍の戦いでは信と2日間に渡り交戦し、戦について語り合いました。
しかし魏軍撤退により決着はつかず、「王騎らの後を追う者として儂の納得する答えを用意しておけ」と投げかけ撤退していったのでした。
【キングダム】紫伯とは?
紫伯(しはく)は同士討ちを起こした当事者で、霊凰・凱孟と共に14年間投獄された後、著雍の戦いで戦線復帰しました。
紫伯は「槍の紫伯」として中華に名を轟かす槍の達人。
父に疎まれ不遇な少年期を過ごしてきましたが、その過酷な激戦地送りの経験から、必然と一撃で敵を屠る“力”を求めた槍へと極まっていったのです。
その力強い槍術は、屈強な玉鳳兵が触れることなく弾き飛ばされてしまうほど。
著雍の戦いでは同じく槍術を得意とする王賁と交戦し圧倒しました。
しかし妹・季歌を失って以降すでに生きる意味を失っていた紫伯は、急所を守る反射が無いという弱点を王賁につかれ、胸を貫かれてしまいます。
しかしそこでようやく紫伯は、季歌の待つ場所に帰ることが出来たのでした。
【キングダム】太呂慈とは?
太呂慈(たいろじ)は紫伯の妹・季歌を斬殺し、魏火龍の同士討ちのきっかけを作った男。
不貞を働いた妻を次々に殺害していたことから「妻殺し」として有名でした。
不貞の定義はどうやら彼の独占欲にあるようで、季歌に自分のみを愛し続けるように要求するものの、紫伯に対する想いからそれを拒否されたため殺害するに至りました。
そのことから紫伯の怒りを買い、晶仙・馬統を味方につけるも、紫伯に討たれてしまったのでした。
【キングダム】晶仙とは?
晶仙(しょうせん)は馬統と共に太呂慈の味方についた人物。
それ以外のエピソードは語られておらず、詳細は分かりません。
太呂慈側についたため、紫伯によって討たれてしまいました。
【キングダム】馬統とは?
馬統(ばとう)は晶仙と共に太呂慈の味方についた人物。
晶仙と同じくそれ以外のエピソードが語られていないため、詳細は分かりません。
太呂慈側についたために紫伯によって討たれてしまいました。
【キングダム】魏火龍七師の強さとは?
魏火龍七師は「秦の六大将軍」「趙の三大天」と渡り合っていた英傑たち。
つまり彼らと同等の力を誇っていたということです。
同士討ちによる消滅で六大将軍や三大天ほど名は広まりませんでしたが、彼らと共に中華を彩っていた伝説であることは間違いありません。
魏火龍七師が仲間割れを起こさなければ、魏はもっと存在感を示していたのかもしれませんね。
【キングダム】魏火龍七師は実在した?
史実を元に描かれている『キングダム』ですが、歴史の上では「魏火龍七師」という存在はありませんでした。
「魏火龍七師」「六大将軍」「三大天」と言った称号はそれぞれ『キングダム』オリジナル設定のようです。
そして魏火龍七師に名を連ねる将軍たちも、原先生が生み出したオリジナルキャラクター。
この時代の魏の将軍についての資料が少ないらしく、殆どがオリジナルなのだそうです。
【キングダム】魏火龍七師は死亡した?
最後に魏火龍七師の生死についてまとめました。
- 呉慶・・・蛇甘平原の戦いで麃公との一騎討ちで死亡
- 霊凰・・・著雍の戦いで呉鳳明の裏切りにより、信に討たれ死亡
- 凱孟・・・健在
- 紫伯・・・著雍の戦いで王賁との一騎討ちで死亡
- 太呂慈・・・紫伯に討たれ死亡
- 晶仙・・・紫伯に討たれ死亡
- 馬統・・・紫伯に討たれ死亡
つまり魏火龍七師は凱孟しか残っていないということですね。
しかし現在は呉鳳明が新たな「魏火龍」となっていますので、引き続き魏の動きには注目していきたいですね。
まとめ
魏火龍七師は「秦の六大将軍」「趙の三大天」と並ぶ実力を誇る魏の大将軍たち。
魏火龍七師が仲間割れを起こしていなければ、中華における魏の存在はもっと大きかったのかもしれません。
しかし唯一の生存者である凱孟の信との再戦が予想されるほか、呉鳳明が新たな魏火龍となるなどまだまだ魏火龍の動きは見逃せません!
三大天も六大将軍も続々と新世代で復活しているので、果たして魏火龍七師の復活あるのか注目していましょう!
