小林有吾「アオアシ」288話より引用
トップとの練習で結果を残そうと焦るアシト。
その動揺を見透かすようにガルージャはメモを取り始めます。
冗談じゃない。
アシトはユース入団後に培ったプレーで奮起します。
首振りからフカンの能力を駆使すると、ようやくプレーに積極性が出てきました。
しかしノールックの司馬からのパスに反応出来ないアシト。
一旦ゲームから離れて司馬のプレーを観察します。
驚くことに、司馬は周囲を視ないでもフカンを発動していたのでした。
『アオアシ』288話のネタバレ
それではアオアシ第288話『40分④』の要点をまとめてみました。
各国の代表者チームVSリハビリ明けの司馬&若手チームのミニゲーム。
トップチーム練習参加編は早くも大盛り上がりです。
40歳とはいえ元日本代表の司馬は、やはり存在感が違います。
さすがミスターエスペリオンです。
衝撃のプレーを目の当たりにして、今までの常識が覆されていくアシト。
限られた時間の中、他の選手たちと上手くフィットすることが出来るでしょうか?
時間のない場合は目次に内容をまとめていますので、参考にしてみてください。
戸惑い
司馬のプレーを再び振り返るアシトですが、やはり納得いきません。
おかしいだろう。
自分のフカンの目は視ることで発動しますが、やはり司馬は視ていません。
すると水戸コーチからアシトに声がかかります。
見学時間の5分が経過したのです。
アシトは答えを見いだせないまま、もう一度練習に参加をします。
ミニゲームは再開しますが、やはりアシトの反応は今一つのまま。
ボールの出だしが遅いと味方からクレームが飛んできます。
一緒に参加した遊馬は何とか食らいつきますが、2人の対照的な様子は金子記者の目からも明らかです。
イメージギャップ
息が上がりかけるアシト。
目の前にはワールドカップ選手が大勢います。
世界を知る絶好の機会ですが、アシトはその凄さを体感する以前の状況にあります。
こんなハズではと自問自答する間にも、激しいショルダーチャージを受けるアシト。
当初、トップチームの練習参加とは、ユースAチーム昇格のように“ステップアップ”のイメージで考えていました。
しかしプロは違います。
何か根本的なものが違うのです。
背後に司馬の存在を感じるアシトは、司馬と何かが通じたのでしょうか。
後ろを視ることなく、振り向きざまのパスが成功します。
しかし次のプレーは続きませんでした。
バックパスを要求するアシトでしたが、司馬はその先にリターンパスを供給します。
これで2度目だとアシトのミスを指摘する司馬。
プロになるならば追いつく場面だったのです。
頭を切り替える必要性をアシトに強調するのでした。
量より質
ここでホイッスルの笛が鳴り、ミニゲームの練習が終了しました。
トップの選手たちはすぐさま次の行動に移ります。
この疲労感は40分どころではありません。
アシトはその場で止まってしまいます。
水戸コーチに礼を述べるアシトですが、実はまだ25分しか経っていません。
最後にはセットプレーがまだ残っていたのです。
早く移動するよう急かされるアシトは愕然とします。
練習前は40分で何が分かるかと思っていたアシト。
ユースの方が長い連取時間に納得していなかったからです。
水戸コーチは言います。
練習の質と時間はイコールではない。
エスペリオンの練習とは、1日の全てを40分に注ぎ込む方針でした。
筋力も感情もその40分に創出させる。
それこそ試合以上の強度が要求されます。
40分だけも地獄。
ここでガルージャの要求に応えられない選手は、確実にふるい落とされます。
選手としての価値は、まさに0円提示です。
福田も本来同じ考えですが、地獄の40分を長期的に耐えるのは無理と判断。
ユース選手の体を思いやるトレーニングで、少しずつ体に負荷を与えていたのです。
プロとユースでは時間の価値がまるで違います。
練習を観戦しながらアシトに語り掛ける栗林。
ユースのステップアップでは、自分は何を為すべきか目的が明確でした。
しかしプロでは通用しません。
司馬の言うように頭の発想を切り替える必要が出てきます。
さらにアシトには冷静でいられない本当の理由がありました。
練習参加があと2日しかないことです。
プロの短い練習時間の中では、これ以上はアシトに付き合っていられません。
どうするアシト?
『アオアシ』288-289話のネタバレのまとめ
『アオアシ』という作品の本質を垣間見せた回でした。
昭和の作品であればステップアップには、長い練習時間ことがお約束でした。
しかしエスペリオンの練習は違います。
短い時間の中でいかにハイパフォーマンスを実現することが出来るか。
そこに力点を置いているようです。
水戸コーチ曰く「地獄の40分」と例える練習時間。
40分という根拠がスポーツ学的な見地からかは不明ですが、試合は前後半で各45分です。
ハーフタイムよりも短い時間で首脳陣にアピールするとなれば、それは必死になるというものでしょう。
そして、その結果がお金に結び付く。
改めて苛烈なプロの世界を実感させます。
しかしながら、アシトには練習参加の時間が限られています。
プロのレベルに追いつくためのヒントは、やはり司馬に通ったパスでしょうか。
あのシーンでのアシトは首振りをしませんでした。
司馬も少し驚いたような表情でしたね。
遊馬が何とかトップのプレーに対応する様子を見ると、答えはフカンの有無とは関係ない気もします。
小林有吾「アオアシ」288話より引用
JOJO作品に出てきそうな独特のヘアスタイルの司馬は、その頭を指さしながら発想の転換をしろとアドバイス。
おそらくアシトが司馬に質問しても、それではコーチングでなくなるので答えは教えてくれないでしょう。
そのため、アシトは自力で答えに辿り着くしかありません。

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