前回は、楊端和の作戦により橑陽戦は圧勝。
今まで見せ場のなかった壁も、ロゾを倒した事で大金星をあげました。
ただ、橑陽を取ったからと言って油断はできません。
鄴では兵糧攻めをしている桓騎、そして朱海平原では、右翼の将軍である亜光が重症となったため、秦軍右翼が将軍不在のまま戦っています。
果たして兵糧の期限が近づく秦軍に勝ち目はあるのか!?
同時進行している各戦場の状況を中心にお届けしていきます。
『キングダム』575話!のネタバレ
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原泰久『キングダム』575話より引用
それでは『キングダム』575話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
友軍を信じて
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原泰久『キングダム』575話より引用
橑陽戦で勝利を掴んだ楊端和たち。
城内では和やかムードの中、ボロボロの壁に対してキタリは大笑いしていました。
前回では、ロゾを倒した事を確認してから倒れたと思っていた壁ですが、実は討ったとこを憶えていないくらい必死だったようです。
「ロゾを討ったところを全く憶えていないだって?
ハハッ、全くお前らしいな壁将軍!」
「壁将軍らしい」と通訳されると、「わっ笑いすぎだぞ!キタリ殿!」と恥ずかしそうな壁。
しかし、キタリの横に座っていた楊端和は壁を褒め称えました。
「それだけ必死だったということだ
しかし、あの場でロゾを討てる者は他に居なかったであろう
男を見せたな壁
本当によくやった」
感極まって、涙目になる壁。
楊端和と持っていた飲み物で乾杯をしました。
ほかにも、皆で乾杯しながら勝利を喜びます。
そして、亡くなった兵士や、ボロボロになった姿で食事をする兵士たちを眺めていた壁は、今回の厳しい戦いを思い出していました。
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原泰久『キングダム』575話より引用
「十日間、激闘だったな・・・
本当に・・・
激闘だった・・・
勝って良かった・・・
本当に、勝って良かった・・・!」
思わず泣き崩れる壁。意外と涙もろいみたいです。
けれど、キタリや楊端和はいたって冷静でした。
実は、橑陽城に訪れた趙軍である舜水樹達は、犬戒族が楊端和たちの味方になった事を知って、鄴に向かうと思われていました。
ところが、趙軍は鄴には向かわず、逆に列尾の方向に向かったそうです。
列尾といえば、王都圏の出入り口。
ほかの秦軍は食糧不足に陥っています。
だからこそ、出入り口を塞いで逃げ道をなくす事で、秦軍を追い詰めようと考えていたのです。
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原泰久『キングダム』575話より引用
楊端和は厳しい顔つきで、みんなにハッキリと伝えました。
「あの銀髪は、鄴が落ちぬことを確信し
窮した我々が脱出出来ぬように門を閉ざしたということだ」
驚きを隠せない壁。
それでも、楊端和は仲間を信じていました。
「だが、それはあくまで奴らの読みだ
我々は友軍を信じ、鄴陥落を信じてここで待つ」
山の民や壁軍は、橑陽を取ったことで食糧問題を解決できました。
けれど、桓騎軍と王翦軍はそうではありません。
道が完全に封鎖されてしまった今、二軍の情報すら入ってきません。
楊端和の言う通り、仲間を信じて待つしかないのです。
王翦の朗報を待つ桓騎
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原泰久『キングダム』575話より引用
一方、鄴を包囲している桓騎軍。
テントの下で、桓騎は頬杖をついて座っていました。
とにかく暇そうです。
そこへ、摩論が「またちょっと問題が」と言って近づいてきました。
「どうも最近、兵糧の減りが計算と合わないと思ったら
クオ一家の奴らが、ちょっとずつ兵糧庫からくすねてました」
ちょっとお怒り気味の摩論。
食糧問題が深刻な状態ですから、摩論が怒るのも分かります。
けれど、そんな状態でも余裕を見せる桓騎。
「ククッ
さすがに元は盗賊集団だからな」
笑い事ではないので、仕方なく、次が出ないように砂鬼一家を使って見せしめにする事にしました。
ほかにも問題は尽きません。
ゼノウ一家が、「これ以上食いものを減らしたら兵糧庫を強奪する」と脅しているようです。
でも、そこはさすが桓騎。
「んなことでもしやがったら、全軍でゼノウ一家を潰して
一人残らず食い殺すと伝えろ」
相変わらず清々しいほどの残虐な発言です。
「私が伝えるのですか?それ」と嫌がると「死んでこい摩論」と即答します。
でも、元盗賊とはいえ、兵士たちから不満が出るほど極限な状態であるのは確かです。
桓騎軍も王翦軍も、兵糧が残り3日分しかありません。
けれど、兵糧攻めをしている桓騎軍は、王翦軍が勝利しなければ何もできません。
苛立ちながらも、笑みを浮かべながら桓騎は言いました。
「王翦の手下共もたついてんなー
ノロマが」
勝つためには手段を選ばない男ですからね。
戦いたくてウズウズしているのかもしれません。
秦軍右翼VS趙軍左翼
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原泰久『キングダム』575話より引用
朱海平原では、戦う男たちの声が響いていました。
李牧を止めるべく北上した王翦軍。
飛信隊歩兵団は「押し負けるな!進めぇ!」と必死に前に進もうとしていました。
それを見た玉鳳隊本陣は、王翦将軍の指示がなく混乱していました。
実は前日にあたる九日目。
右翼の将軍である亜光が馬南慈・尭雲に討たれ重傷となり、戦闘不能になっていました。
そのため、中央軍本営の大将である王翦にその事を報告しました。
ところが、翌日になっても指示はなく、右翼は将軍不在のまま十日目の戦いを迎えていたのです。
「まさか、王翦将軍は我々を見殺しに・・・」
部下達に不安がよぎります。
けれど、右翼が負けたら朱海平原の戦いも負けてしまいます。
「そんな事はない」と思いつつも、どうしたらいいのか分かりません。
それでも、戦場を黙って眺めていた信は「出るぞ!騎馬隊」と馬を走らせました。
ものすごい勢いで敵をなぎ倒していきます。
「大将の指示待ちっつー
1番気持ち悪い状態で始まっちまった
いい対処法が見つからねェならねェで
何かその場しのぎの指示くらい送って来いよ!
一体、何考えてやがんだ王翦将軍・・・」
信は、心の中で王翦将軍に対して苛立っていました。
でも本当に、王翦将軍の指示が遅くなればなるほど、不利な状況になってしまいます。
そして、王翦軍が勝たなければ桓騎軍もピンチです。
このままでは玉鳳隊も飛信隊も、趙軍左翼に負けてしまいます。
王翦将軍は何をしているのでしょうか!?
『キングダム』ネタバレ575話のまとめ
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原泰久『キングダム』575話より引用
勝利を喜ぶ山の民と壁軍の話から、食糧不足で厳しい状況に陥りつつある桓騎軍、そして将軍の指示がなくて混乱する玉鳳隊と飛信隊、各戦場の状況がよく分かる回でした。
橑陽戦には勝てましたが、桓騎軍も王翦軍も食糧不足で厳しい状態なのは変わりません。
タイムリミットは、あと3日。
それまでに状況が変わらなければ、食糧が底をつきます。
こんな大変な時に、肝心の王翦将軍は何を考えているのでしょうか。
ハラハラしてしまいます!
将軍の指示もなく作戦もなく秦軍右翼は勝てるのか!?
次回も楽しみです!

⇒『キングダム』574話!王たる王 楊端和 解放者になる!!・・