桓騎軍による徴兵捕虜の大虐殺の報に衝撃が走る咸陽。
桓騎の行動は秦の中華統一への道を極めて困難にさせました。
この由々しき事態に動いたのは、秦王である政です。
なんと政は軍を率い、対趙最前線の桓騎の元へ向かったのでした。
第698話『虐殺の理由』はもちろん政と桓騎、双方の対応に注目です!
Contents
『キングダム』698話!のネタバレ
原泰久『キングダム』698話より引用
それでは『キングダム』698話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
察する摩論
(まずいまずいまずい)と摩論は汗をかき大慌て。
王軍の訪問は勝利の労いではなく、間違いなく捕虜虐殺への怒りだと思うからです。
しかも断罪するだけなら桓騎を呼び出せばいいだけなのに、それすら待てずに王自らが軍を率いてこんな最前線の地へやってくるなんて異例中の異例です。
(げ…激昂も甚だしい。へ…下手したらお頭共々我ら皆最悪の事態に…)
原泰久『キングダム』698話より引用
聞けば王軍は数万でやって来ているとのこと。
摩論は(やる気だ…)と察しました。
王軍は桓騎に大王を出迎えるよう言っているそうなので、摩論は伝令を返し至急準備に取り掛かります。
桓騎や黒桜、厘玉はもちろん、ゼノウ一家や朱摩一家などとにかく手練れの一家を全部呼び集めることにしました。
開戦必至!?
一方、桓騎からの伝令を受ける王軍。
その返答によると、出迎える場所は“ここから北上して少し西にある平野地”。
原泰久『キングダム』698話より引用
それはつまり“軍を配備しやすい場所”だと理解しました。
「想定内だ。こちらも軍を展開しろ」と政。
王軍は昌文君を中心に軍を展開しながら目的地へ向かいます。
王自らが最前線まで赴くなんて予想外でしたが、実はこの流れ『史記』秦始皇本紀にも書いてあるそうですよ。
『桓騎が扈輒を討った後、秦王嬴政がその地まで足を運んだ』と。
桓騎斬首!
さていよいよ政と桓騎が対面。
しかしその光景は互いに軍を展開するという異様なものでした。
原泰久『キングダム』698話より引用
しかも桓騎は大王を出迎えるというのに、座ったままでいつものように机の上に足をドン!
昌文君が血管が切れそうなほどブチ切れますが、桓騎は無視。
政は「その男が礼を欠くことは分かっていることだ」とし、そのまま着席しました。
さっそく政は単刀直入に「なぜ捕虜を殺した!」と話を切り出します。
すると「別に。ただ殺りたかったから殺った。それだけだ」と桓騎。
それを聞き政は冷静に、軍律で理由なく捕虜を殺すことは禁じられていること、大将軍でも例外ではないこと、此度の数は異常で赦し難きことを伝えました。
原泰久『キングダム』698話より引用
そして、「お前の言葉次第ではこの場で斬首に処す」という前提で改めて虐殺の理由を問いました。
すると「忘れた」と桓騎。
その返答に桓騎軍メンバーも絶句します。
政は豹司牙に伝えました。
「桓騎の首をはねろ」
摩論の弁明
慌てて黒桜が剣を抜き「お頭逃げろ!」と止めに入りました。
しかし豹司牙に剣を折られ、そのまま首を斬られる寸前に!
原泰久『キングダム』698話より引用
そこで「待ってください!」と摩論が割って入ります。
政が話を聞く姿勢を取ると、摩論は慌てて名乗りながら、捕虜を抹殺した“ちゃんとした理由”があるのだと必死に伝えました。
「我々はまだあの時、扈輒軍に逆転され敗れる可能性があったからです!」
摩論はこれまでの流れを説明します。
まず扈輒軍に勝ったことは奇跡であると。
その上で、奇襲が成功し扈輒本人を討った後、情報戦により扈輒軍を降参させたが、予想以上の捕虜を抱えてしまったと。
そしてその時にはまだ相手の戦力の方が圧倒的に多かったため、もし虚報がバレてこちらの戦力が下回っていると気づかれた時、捕虜が一斉に反乱を起こせばこちらはそれを止める術はなく敗れていたのだと。
「だから仕方なく敵を葬った!そう…仕方なく…!そうしたのです!」
原泰久『キングダム』698話より引用
摩論は俯き言いました。
「わ…私だって…ここまでのことはしたくなかった!」
きっとこれは摩論の本音なのでしょうね。
桓騎が問い返す
しかし「皆殺しにする必要が本当にあったのか!」と政の怒りは収まらず。
摩論の弁を受けて政が指摘したのは、戦力差が埋まればそこで止められたはずであり、一人残らず殺す必要はなかったのではないかということ。
問い質され摩論は言葉に詰まります。
「お前達桓騎軍は…以前から殺さなくていい者達を殺し過ぎなのだ!」
すると桓騎が笑いました。
「ほー?お前が“殺しの人数”で怒るのかよ」
桓騎が指摘するのは、侵略を仕掛けているのは政だということ。
「つまり今この世で一番人を殺してんのはお前だぞ、秦王よ」
原泰久『キングダム』698話より引用
虐殺の必要性を問う政に、侵略の是非で返す桓騎。
果たしてこの対談の行く末は如何に!?
『キングダム』ネタバレ698-699話のまとめ
原泰久『キングダム』698話より引用
摩論頑張りましたね!
ということで政と桓騎の対談が始まりました。
しかし言っていることはどちらも正しいと言えますが、虐殺の必要性と侵略の是非で論点が違うので結論がどこに行き着くか分かりません。
政が“一番殺している”というのは、この先で戦が起こらないようにするためであり政自身も承知の上ですが、桓騎は政の方向性に嫌悪していそうな雰囲気もありますので呂不韋に語った話が桓騎に通じるかというと難しいのではないかと。
少なくともこのままでは不毛な議論になりそうなので、この対談では政に桓騎の本心を引き出す言葉を期待してしまいますね。
そもそも軍律違反だし態度も悪すぎるしで斬首まっしぐら。
桓騎を斬首して中華に秦の正義を示したい反面、ここで自国の戦力を削ぐことはしたくないでしょうから、この対談の落としどころがとても気になります。
原泰久『キングダム』698話より引用
豹司牙の強さがさらりと垣間見られましたし、もし戦うことになったら普通に王軍が圧倒するでしょうが、やはり決着は言葉でしょう。
次回舌戦が白熱しそうです!

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