咸陽に『宜安を攻め北にフタをすべし』との伝令が対趙の最前線・王翦から届きました。
王翦は李牧の造り上げた長城を“趙軍の南下が困難になった”とも捉え、趙攻略後に王族が脱出すると思われる北側を潰す考えに至ったのです。
その“北の脱出路”として目を付けたのが「宜安」。
昌平君も同意し、秦は武城・平陽の王翦軍・桓騎軍に秦の北部・東部の軍を合流させた大軍をもって宜安攻めに出ることにしました。
第704話は『北上開始』、秦が多くの力を集結させた必殺の大戦略を掲げ、趙攻略に向け趙国深部へ進軍開始!
迎えうつ趙にも注目です!
Contents
『キングダム』704話!のネタバレ
原泰久『キングダム』704話より引用
それでは『キングダム』704話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
李牧の差し向けた新キャラ
場面は宜安の地を下見に行っていた李牧たちから。
カイネは李牧と幸せな家庭を築いている夢を見ていましたが、李牧に起こされ夢見心地のまま邯鄲に戻ります。
「邯鄲に戻らずこのまま李牧様と雁門に帰りたいなー」とうっかり呟いてしまうカイネ。
李牧に聞かれていないか焦っていたその時、李牧が「いつか全てが終わったら一緒に雁門に帰りましょう」と呟いたのでした。
そうして邯鄲に戻った李牧は、すぐさま「青歌」と「狼孟」に早馬を送ります。
青歌は司馬尚のいるところですね。
狼孟(ろうもう)は秦の東部最前線・太原の北東に位置する城。
原泰久『キングダム』704話より引用
そしてその報を受け、青歌から狼孟にカン・サロという男とジ・アガという男、2人の将が現れました。
出迎える狼孟城主・公孫布も「大きい方だが」という自負があるようですが、カン・サロとジ・アガはそれを遥かに上回る大男。
名前も風貌もやや異質なので、匈奴の者なのかもしれません。
次の戦場は狼孟?
李牧は公孫布に「戦上手ゆえ(カン・サロとジ・アガに)この城の軍を率いてもらえ」といった旨の伝言をしていたようです。
それは突如現れた男たちに自軍を委ねろと言う強引な話のようではなりましたが、公孫布は李牧に信頼を置いているため「どうぞ我が軍を手足のようにお使いください」と2人を迎え入れたのでした。
理解力が高く柔軟な優秀な城主という感じがしますね。
問題は2人がここへ来た理由です。
「して本当に…この狼孟が次の戦場になるのだろうか」と不安な表情を浮かべる公孫布。
どうやら次の戦場はここ狼孟。
カン曰く、李牧が“そうせざるを得なくしようとしている”のだそうです。
「この狼孟は李牧殿の戦略の重要な初手となります」
原泰久『キングダム』704話より引用
とカン。
公孫布とカン&ジは共に役目を全うしようと誓い、来たる戦いまで準備を整えることになりました。
楊端和軍&壁と再会
昌平君が“宜安”攻略の大戦略を打ち上げたのはその5か月後。
この時点で秦は後手に回されているということですね。
大戦略は前回描かれた「武城・平陽の王翦軍・桓騎軍に秦の北部・東部の軍を合流させた大軍をもって攻める」というものですが、そのためにまず楊端和軍が武城・平陽を引き継ぐべく2城に到着しました。
原泰久『キングダム』704話より引用
平陽にて久々に楊端和軍と再会する飛信隊。
楊端和軍には橑陽以降そのまま壁軍も一緒にいたようですね。
しかし壁軍は「王翦将軍に呼ばれた」とのことで、壁軍1万はここで楊端和軍と別れ宜安攻めの最前線に加わることになります。
壁軍には山の民のナジャラ族300人も参入。
壁はキタリに山の民の言葉を教わっていたようで、すっかりキタリと会話できるようになっていていました。
ちなみにタジフも「コンニチマ。タジフ元気ヨ。信元気ネ?」と進化していますよ!
出陣する秦軍・待ち受ける李牧
信が楊端和に六将の首飾りを見せてもらおうとしていた時、城から桓騎本軍が出陣しました。
那貴がその様子を気にかける中、飛信隊と壁軍も出陣。
一方で同刻、武城から王翦軍・楽華軍も出陣します。
王翦軍と桓騎軍の連合軍がまず狙うのは、趙王都圏北西に位置する大都市「閼与」。
原泰久『キングダム』704話より引用
秦軍が長城を迂回しながら閼与に向かっている様子は、邯鄲の李牧たちの耳にも届きました。
「り、李牧様の言っていた通りに…!」
と言っていることから、やはりすでに李牧の手のひらの上という感じですね。
幽繆王が李牧の元に
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原泰久『キングダム』704話より引用
李牧が「よし!我々も動きますよ!」と士気を高めた時、なんとその場に幽繆王が現れました。
一同に緊張が走りますが「ジャマはせぬ」と幽繆王。
「それに私はお前達に疎ましく思われていることも知っている」とも言います。
李牧が幽繆王の兄・嘉を推して戦ったことも知っていましたが、幽繆王は李牧のことを嫌っても好いてもいないそう。
「郭開らと違って私はお前のことなどどうでもいいのだ」
幽繆王の興味は、父・悼襄王を越える快楽の極みに達することだけ。
そのため李牧の邪魔をするようなマネはしないので、余計なことを考えず戦いに集中しろと李牧に伝えました。
「お前の命に替えても私の遊興の時を守り抜け李牧」
元よりそのつもりの李牧は、幽繆王に聞かれ、こんな対秦の展望を打ち明けました。
「まずはこの閼与で王翦軍・桓騎軍を半分にします!」
原泰久『キングダム』704話より引用
王翦軍・桓騎軍の目指す閼与にて策を仕込み待ち構える李牧。
趙攻略のための宜安を巡る戦いは、まず閼与で何かが起こる!?
『キングダム』ネタバレ704-705話のまとめ
終始李牧が先行している感じが描かれていましたね。
たっぷりと準備期間を備え着実に李牧の描く通りに進んでおり、秦は早々に後手を踏んでいるようです。
「まず閼与で」とは言っていますが「狼孟が戦略の重要な初手」ということなので、こちらもこちらで秦の北部・東部軍をしっかりガードするということでしょうか。
そこを押さえられたら武城・平陽から出た軍は趙の深部で孤立してしまいそうですもんね。
原泰久『キングダム』704話より引用
また、幽繆王の理解も驚きでした。
カイネの手を舐めるという奇行があったり、李牧に「王ならば国のことを考えるべき」と言われていましたが、自分の立場を理解しながら“何を望んでいるか”だけハッキリ伝えて後はお任せというスタンスは、部下にとって比較的やりやすい環境なのではないでしょうか。
つまり李牧はほぼ気兼ねなく全力で趙の防衛に専念できるということ。
怖いですね…。
閼与に向け進軍を開始した王翦・桓騎軍に対し、「半分にする」と待ち構える李牧がどう迎えうつのか、秦の総力を懸けた宜安攻めがどう展開していくのか次回も楽しみです!

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