原泰久『キングダム』717話より引用
「兵力」「地の利」「策」全て相手に分があるという戦いが、突如相手によって始められてしまった秦軍。
中央壁軍・左翼楽華軍・右翼飛信隊それぞれが早くも崩壊し始め、必死に食い止めてはいるもののそれ以上の動きをする余裕はなく、このままではただすり潰されていくだけという状況です。
各軍がとにかく感じているのは“人手不足”。
何度要請しても本軍桓騎軍から援軍が来ないのです。
中間の北東部軍が自己判断で各軍に兵を送ってはいるもののそれも僅かであり、桓騎軍が加わらないと秦軍の守りは今にも崩壊してしまうのに、桓騎は一切動いていませんでした。
一体どういうつもりなのでしょうか。
そんな中、戦場を見渡していた信が“火の起こしどころ”を発見!
それにはなんと“飛信隊が右翼の壁の役目を捨てて移動する”とのことですが、果たしてそれは李牧の想定を超え、秦軍の突破口となるのでしょうか!?
第717話『優勢な場所』は飛信隊の大移動に注目です!
Contents
『キングダム』717話!のネタバレ
それでは『キングダム』717話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
飛信隊の移動開始
「右翼の壁の役目を捨てて移動する!」という信の言葉に驚愕する飛信隊。
当然、右翼がなくなれば本軍桓騎軍の右側が丸裸になってしまいます。
そのため河了貂も「勝手なこと出来るわけない」と反論しました。
しかし信は「援軍を送らなかった桓騎を守る必要はない」と言います。
それは援軍をくれなかったから拗ねている訳ではなく、桓騎が“援軍を送っても意味が無いと思っている”と感じたから。
何せ“李牧が作ったこの形”のままでは、援軍が来ようが何をやろうが生き残れそうにありません。
そんな中、僅かながらも火の起こし所を見つけたため、そこから何とか炎を起こすべく移動しようというわけです。
戸惑う河了貂に信は言いました。
「飛信隊隊長・将軍李信の目を信じろ」
河了貂はその目に従い、飛信隊を動かす決断をします。
というわけで飛信隊は大移動開始!
信は歩兵の殿を沛浪に、その守備も含めた騎馬隊の殿を飛麃・楚水隊に任せ、自らが先頭となって動き出しました。
行き先は「黙って俺について来い!」です。
飛信隊の異変に気づく面々
飛信隊の気配が変わったことに李牧は気づきました。
しかし「何をしても無駄」と大きく構えています。
一方で慌てているのは摩論。
一気に陣形を崩した飛信隊のその姿は、信を先頭に逃げ出していくようにも見えました。
趙軍左翼も嘲笑いながら追っていきます。
しかし飛信隊の行き先は外側ではなく秦軍の内側で、逃げるにしてはおかしい動き。
李牧も様子を見ながら改めて思案します。
ちなみに桓騎は飛信隊が“自分たちの意思で陣形を崩している”ことに気づいているため、一切動じていません。
やはりこういった動きを期待していたのでしょう。
飛信隊の行き先
右翼を放棄した飛信隊は、中央・壁軍と桓騎軍の間を通過していきます。
本当にただ通過していきます。
眼前を行く飛信隊に「何をやっているのだ」と憤る摩論。
桓騎は「ククク」。
そして李牧も含め、皆が飛信隊の行き先に気づき驚きました。
飛信隊が向かったのはなんと左翼・楽華軍のところ!
つまり信が導いたのは、持ち場の右翼を勝手に放棄し、中央前衛の壁軍の後ろを素通りし、対極にあった左翼楽華のところまで走るという常識破りな大移動だったのです。
ようやく来た援軍だと思ったら飛信隊だった、というのはさすがの蒙恬も驚きです。
飛信隊を追っていた趙軍左翼はやはり持ち場の関係もあり、深く追って来てはいませんでした。
飛信隊はそのまま楽華軍の戦場に参戦。
楽華は困惑しながらもすぐさま共闘の意思を見せ士気を上げました。
李牧が桓騎軍を突く
合流した信と蒙恬。
すぐに河了貂ではなく信の発想だと理解した蒙恬は、飛信隊の非常識な行動を諫めることはなく、むしろ「これしかなかったと思う」と言いました。
何故なら方法はどうあれ、左翼の戦力は一気に倍化。
つまりこの全面劣勢の戦場において“秦軍に優勢な場所”が生まれたわけです。
それは恐らく李牧が描いていなかったこと。
本軍桓騎軍の右側を無防備にしてしまうという予想外の動きだからこそ、李牧の考えの外を行くのです。
秦軍の活路は“李牧の想定外のことをする”ところにしかありませんからね。
飛信隊の動きを「まるで麃公と戦っているかのよう」だと厳しく見据える李牧。
そして「それならば」と、無防備になった桓騎軍の右脇腹を抉るべく軍を動かし始めました。
本軍の危機と隣り合わせの信の奇策。
果たして反撃の狼煙となるでしょうか!?
『キングダム』ネタバレ717-718話のまとめ
原泰久『キングダム』717話より引用
ということで信が見つけた火の起こし所とは左翼の楽華軍のところ。
楽華と合流することで優勢な場所を作ったわけで、あとはこの熱源から大きな炎を起こせるかということです。
李牧にも麃公イズムを感じさせるほどの、もはや本能型大将軍と言っても過言ではない大胆な視野と動きでしたね。
また、それにより我呂が「ったく」と呆れながらもやや嬉しそうな表情をしているようなのも何だかグッときました。
しかし驚きこそすれ李牧は動じていません。
秦軍に優勢な場所ができたものの、直で桓騎軍に突撃できるようになったわけですからね。
とはいえ桓騎軍も方々から崩されてくるより、右側を中心に警戒すればいい今の形の方が守備はしやすそうではあります。
ともあれ飛信隊・楽華軍の共闘により、秦軍には退却も含めた打開の目が少し出てきたので、引き続き桓騎の動向には注目したいところ。
一方で状況変化を受けそろそろ馬風慈ら趙軍将軍たちも活躍してきそうですので、趙軍の動きも気になりますね。
それでは次回、飛信隊の動きにより変わった戦場がどのように展開していくのか楽しみにしていましょう!

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