「一緒に生きよう」
エマから差し出された手を見たラートリーは、今までのことを思い出していました。
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
“世界を守る”
それが自分たちラートリー家に与えられた崇高な使命だと信じていました。
その当主たる兄・ジェイムズは、幼いピーターにとって誰よりも尊敬できる英雄であり、誰よりも大好きな存在でした。
ピーターはそんなジェイムズを支えるために生まれてきたのだ、とさえ感じていました。
ある出来事が起きるまでは…。
Contents
『約束のネバーランド』173話!のネタバレ
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
それでは『約束のネバーランド』173話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
兄の変化
ジェイムズは古い記録を見つけてしまいました。
そこに書かれていたのは、自分たちが知るラートリー家の輝かしい使命とは全く異なっていたのです。
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
初代ユリウスの後悔と懺悔が詰まった記録…。
ユリウスは戦友だった友を裏切り、約束を締結していました。
食用児の祖は、その戦友だったのです。
しかも逃げ遅れた民までも無理やり食用にされたことが記録に残されていました。
教えられてきた美談とは全く異なる一族の成り立ちを知り、その日を境にジェイムズはすっかり変わってしまいました。
ラートリー家にかかる呪い
ジェイムズは使命と食用児の命との間で揺れていました。
「二世界は守らなければ…でも…ならば食用児は?!」
ジェイムズに生じた迷いや罪悪感がピーターには理解できません。
むしろ「なんてすばらしいんだ」とさえ思ったのです。
この辺りからピーターはジェイムズと違う性質を持っていることがわかりますね…。
ピーターは迷うジェイムズに嬉々としてユリウスの選択を英断だとして褒めちぎりました。
「僕らは世界を守る一族なのです」
「私情を拝し世界を救った!」
でも、ジェイムズは気付いてしまいました。
自分たちのしていることは、崇高な使命なんかではないということに…。
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
「これは”罰”だよ…そして”呪い”だったんだ…ピーター」
世界を守るために
ジェイムズはピーターの目指すラートリー家の使命から外れて行きました。
ピーターは必死で兄を止めようとしました。
“世界を危険に晒さないで”
“食用児は世界に必要な犠牲なのに”
このままでは使命を果たすことができません。
ピーターは考えました。
結論は…
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
「僕も世界を守る ユリウスみたいに」
使命を果たし、世界を守るためには戦友を差し出した初代ユリウスのように、裏切りも必要だと判断したのです。
それは最愛の兄を粛清し、殺してしまうことでした…。
すまない
ピーターはジェイムズを手にかけることになりました。
死体が見つかり、ピーターはその目で兄の死に顔をを見つめました。
ジェイムズは最後にピーターに言葉を残していました。
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
「すまない」
笑顔で語られたというジェイムズの最期を知り、ピーターは大号泣します。
ピーターはこの瞬間、決意を新たにしたのです。
“兄さんの分まで僕が使命を全うします”
“どんなに苦しくても どんなに秩序が歪んでいようとも”
ジェイムズの真意
ピーターの邂逅はここまで。
ピーターはエマから差し出された手を見つめていました。
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
自分が兄を裏切ってまで守ってきた”使命”や”一族”に囚われている…?
ピーターは一瞬生じた迷いを打ち消します。
“違う!僕は正しいことをした”
「すまない」
ジェイムズの最後の言葉が頭に蘇りました。
「君に背負わせてしまった」
ジェイムズの言葉には続きがあったのです。
今、ようやくピーターは悟りました。
兄が何のために戦っていたのか…。
「僕を自由にさせたかったの?」
ジェイムズはピーターを囚われの世界から救いたかったんですね…。
人間の世界
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
ピーターは今までにない優しい悲しい顔をエマに向けました。
思わずエマも驚くほどです。
「どこへでも行け お前達の勝ちだ」
ピーターは負けを宣言し、一つだけ覚えておくように言いました。
「人間の世界も変わらない」
ピーターは、エマたちに人間の世界についての話をします。
鬼がしてきたことは、昔からずっと人間が繰り返してきていること。
しかも、人間は人間を食わないのに…。
人間の世界はどんな世界なのか、エマたちは当然まだ何も知らないんですね…。
ピーター、死す?!
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
「コードsolid」
ピーターは謎のコードを叔父に伝えるようエマたちに言いました。
「人間の世界で食用児がどこまでできるのか」
「新しい世界とやらは地獄の涯から楽しませてもらうよ」
エマの手を取ることはなく、代わりにピーターはナイフを取り出しました。
「さらば」
喉元にナイフを当て、エマが手を差し伸べる中、血飛沫が飛び散りました…。
ピーターはついに死んでしまったのでしょうか?!
『約束のネバーランド』ネタバレ173-174話のまとめ
ピーターはエマの手を握ることはありませんでした。
ある意味、ブレない人間でしたね…。
使命に囚われていたことを認めることは、兄の死が無意味だったということにもなりかねません。
でも、最後の選択を見ると、間違っていたことを認めてはいるんでしょうね…。
エマの言う通り、ピーターも一族の立場に縛られたかわいそうな人の1人と言えます。
いよいよ、エマたちが目指してきた人間の世界も見えてきました。
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白井カイウ・出水ぽすか「約ネバ」173話より引用
ピーターのいう、人間の世界も鬼の世界も変わらないという言葉が気にはなりますが、エマたちならきっと乗り越えてくれると思います!
さて、ピーターはここで本当に死んでしまうのでしょうか…?
次回も気になる展開で目が離せませんね!

⇒『約ネバ』175話!王都からの伝令とは?食用児たちの自由・・
⇒『約ネバ』174話!新しい世界へ!立ちはだかったのは王都・・
⇒『約ネバ』171話!ラートリー、敗北からの起死回生はある・・