栗花落カナヲは炭治郎たちと同期の鬼殺隊士。
隊服はプリーツスカートで足元は白い編み上げブーツ、頭のサイドで髪を束ねて蝶の髪飾りを身に付けた、清楚で可憐な少女です。
いつも静かに微笑んでいてつかみどころのない雰囲気ですが、戦闘能力はかなりのもの!
蟲柱である胡蝶しのぶの亡き姉、カナエと同じ花の呼吸の使い手です。
今回は栗花落カナヲについて、カナヲとその兄弟の過去、しのぶやカナエとの関係、しのぶと違い花の呼吸を身につけた理由、炭治郎に出会ったことで生じた変化、明かされたしのぶの覚悟、童磨との戦いで死亡したのか、かわいい名シーンまでをご紹介します。
目次
【鬼滅の刃】栗花落カナヲは胡蝶しのぶの「継子」
栗花落カナヲは胡蝶しのぶの「継子」であり、しのぶと一緒に蝶屋敷に住んでいます。
継子というのは柱の直弟子のようなもので、鬼殺隊の中でも継子になれるのは力や能力を認められた隊士のみです。
カナヲはしのぶから直接指導をうけてきたため、鬼を倒すための高度な技である「全集中の呼吸・常中」を早くからマスターしていました。
【鬼滅の刃】余裕で最終選別を突破
カナヲは炭治郎らと同じ時に藤襲山の最終選別に臨んでいます。
藤襲山には鬼殺隊が捕らえた鬼たちが閉じ込められており、7日7晩生き延びられれば鬼殺隊の隊士となれるという過酷な選別試験です。
20人以上が臨んだ最終選別で生き残ったのはわずか5名でした。
最終日、炭治郎らが満身創痍で体じゅう傷だらけだったにもかかわらずカナヲはほぼ無傷で涼しい顔をしていました。
実際に闘っているところは描かれていませんが、余裕の突破だったと思われます。
【鬼滅の刃】鬼滅隊士としては優秀?
那田蜘蛛山編でカナヲは事後処理部隊である「隠」の指揮を任されています。
また、鬼である禰豆子を見つけた際はすかさず倒そうとするなど、鬼殺隊としての役割もきっちりこなす優秀さです。
さらに、しのぶの蝶屋敷で行われた機能回復訓練では、炭治郎は初めのうちは全くカナヲに歯がたちませんでした。
これは全集中の呼吸が四六時中できる「常中」が身に着いているかどうかがその差となっていたのでした。
その後の訓練で炭治郎たちは常中を身に付け、カナヲと同等レベルに追いついています。
【鬼滅の刃】指示がなければ行動できない?
何事もそつなくこなす優等生のカナヲですが、一つ弱点(?)があります。
それは、感情を表に出すことが苦手で何事も一人で決断できないことです。
指示されたこと以外は何もできません。
自分の感情もうまく表に出せないのです。
しのぶの姉カナエが鬼に殺されて亡くなったときも、悲しいという気持ちを感じながらもそれを表現できず、涙を流すことができなかったのでした。
【鬼滅の刃】カナヲの兄弟の記憶!辛い過去
カナヲが感情を表に出せなくなってしまったのは辛く悲しい過去が原因でした。
カナヲの両親はカナヲも含め、兄弟たちに殴る蹴る・引きずり回すというひどい虐待を行っていました。
子供が泣くとそれがさらにエスカレートして、亡くなった兄弟もいました。
泣くと殴られるから泣くのを我慢して、自分の感情を抑え続けた結果、心を自由に表現できなくなってしまったのです。
【鬼滅の刃】カナヲと胡蝶カナエ・しのぶ姉妹の関係は?
カナヲとカナエ・しのぶ姉妹との出会いは、カナヲが人買いに縄で縛られ売られそうになっていたところを二人が助けたことでした。
二人はカナヲを本当の妹のように育て、無口なカナヲを優しく見守ります。
カナヲは鬼殺隊として活動している時はしのぶを「師範」と呼んでいますが、それ以外の時は家族のように過ごしていて「しのぶ姉さん」と呼んでいたようです。
温かい家族を知らなかったカナヲにとって、カナエとしのぶは恩人であり、家族でもある関係だったのですね。
余談ですが、カナエが亡くなった後、カナヲは形見として髪飾りを引き継いでいます。
そのため、しのぶとカナヲの髪飾りは色違いのおそろいです。
【鬼滅の刃】カナヲはなぜしのぶと違い、花の呼吸を身につけたのか?
しのぶは体躯に恵まれていなかったため、姉のカナエと同じ花の呼吸を会得できませんでした。
鬼を切ることができないため、花の呼吸を派生させた蟲の呼吸を編み出し、毒で鬼を仕留める柱になったのです。
カナヲが花の呼吸を身につけたのは、カナエの技を見よう見まねで会得したからです。
カナヲはしのぶと違い、体躯に恵まれていたことから花の呼吸を会得できたのでしょう。
体躯だけではなく、視力による観察の力が研ぎ澄まされていたことも一因だと考えられます。
余談ですが、カナエとしのぶは、そもそもカナヲを鬼殺隊に入れるつもりはありませんでした。
神崎アオイと同じように蝶屋敷を手伝ってもらおうと考えていたようです。
ですから、特にどちらかの呼吸の訓練をさせたわけではなかったと思われます。
しかし、カナヲはアオイのように家事やけが人の手当てがうまくできませんでした。
またカナヲは蝶屋敷で過ごす中で、カナエやしのぶ、アオイたちの家族を奪った鬼が許せないという気持ちが芽生えていました。
意思決定ができないながらもその気持ちだけは持つことができ、見よう見まねの花の呼吸を用いて、カナエやしのぶに無断で鬼殺隊の選別試験を受けたのです。
そうして、蟲の呼吸のしのぶの継子が、花の呼吸のカナヲとなったのでした。
【鬼滅の刃】炭治郎と出会ってからのカナヲの変化とは?
炭治郎はカナヲが指示されたこと以外は銅貨を投げて決めていることを知り、どうして自分で決めないのか尋ねました。
カナヲは「全部どうでもいいから、自分で決められないの」と答えたのです。
それを聞いた炭治郎は、この世にどうでもいいことなんてないから自分の心の声をよく聞いて欲しいと励まします。
「頑張れ!!人は心が原動力だから 心はどこまでも強くなれる!!」
カナヲは炭治郎の優しく爽やかな励ましをきっかけに、少しずつ自分の心を表に出せるようになっていくのでした。
そしてカナヲは、密かに炭治郎に恋心を抱くようになっていました。
でも炭治郎のほうはカナヲの気持ちには全く気づいていないようですね。
今後の二人の展開もとっても気になるところ!
炭治郎とカナヲの関係について詳しくまとめた記事を用意していますので、まとめから関連記事をご覧ください。
【鬼滅の刃】しのぶから明かされた衝撃の事実
しのぶは姉カナエを殺した鬼である上弦の弐の童磨を倒したいという思いを心に秘めており、密かに準備をしていました。
そしてついにカナヲに童磨の倒しかたについて伝えます。
しのぶは鬼にとっての毒である、高濃度の藤の花の毒を1年かけて摂取しつづけていて、自分自身が鬼にとっての猛毒になっていました。
そして自分が童磨に喰われ、その後童磨が弱ったところをカナヲにとどめを刺してほしいと伝えるのです。
カナヲはそんなやり方ではなく二人で協力して倒したいと必死で訴えますが、しのぶの決意は固くそんな甘い考えでは倒せないと一蹴されてしまいました。
【鬼滅の刃】カナヲ死亡?!失明覚悟で挑んだカナヲの結末は?
カナヲにも、炭治郎の嗅覚や善逸の聴覚のように五感の中で優れたものがあります。
それは「視覚」。
肩、肘、膝、視線などのわずかな傾きで相手の次の動作を先読みすることができる優れた目の持ち主なのです。
しのぶは童磨に闘いを挑みましたが、上弦の弐の前に苦戦し、最後には体を吸収されてしまいました。
カナヲはしのぶがまさに吸収されているところに駆けつけます。
しのぶを殺された怒りで感情が爆発し、童磨に闘いを挑むカナヲ。
途中伊之助も加わりましたが圧倒的な力の差で形成は不利な状態が続きます。
それでも何とかしのぶの毒が回るまで、毒に気づかせないまま童磨をこの場にとどめようと奮闘を続けました。
とうとうしのぶの毒が童磨の体を回りはじめ、反撃のチャンスが訪れます。
カナヲは「花の呼吸 終の型 彼岸朱眼」という技を繰り出しました。
動体視力を極限まで上げて敵の動きをとらえる大技ですが、失明の恐れがある危険な技でもあります。
伊之助の協力も受け、カナヲは死亡することなく、しのぶの毒で弱っていた童磨の首を切り落とすことに成功したのです!
しかしその技の反動で、カナヲの右目はほとんど見えなくなってしまいました。
【鬼滅の刃】カナヲ、初めて泣く!
童磨と戦った場所で、壊れてしまったカナエの形見の髪飾りを大事そうに持ちながら、カナヲはしのぶの髪飾りを探しました。
探しながらカナヲは、心の中でカナエとしのぶに謝り続けます。
「ごめんなさい、姉さん」
カナヲは、カナエが亡くなった時にみんなと同じように泣けなかったことをずっと悔やんできました。
虐待を受け続け、泣くと暴力が激化する環境にいたために、素直に泣くことができなかったのです。
「でも今度は私、ちゃんとできたよね?頑張れたよね?」
童磨との戦いで、カナヲが伊之助と協力してしのぶの思いを果たせたことを、姉さんたちに語りかけます。
そのとき、しのぶの髪飾りを見つけることができました。
すると、カナエとしのぶが、カナヲの頭をなでてくれたように思えたのです。
「頑張ったね、カナヲ」
カナエとしのぶの髪飾りを抱きしめるカナヲ。
カナヲの目からとめどなく涙がこぼれました。
カナヲは初めて素直な気持ちで泣くことができたのでした。
【鬼滅の刃】カナヲのかわいい名シーン
かわいいと評判のカナヲの、かわいい名シーンをいくつかご紹介します。
機能回復訓練にて
6巻50話のこの場面。
薬湯の入った湯呑を使った機能回復訓練で、相手より早く湯呑をとって薬湯をかけることができれば成功というものでした。
炭治郎は何度もカナヲに薬湯をかけられているのですが、あるとき勝利できたのです。
しかし、炭治郎は薬湯をカナヲにかけるのは忍びなかったようで、湯呑を頭にのせました。
この時のカナヲのきょとん顔がとてもかわいいです!
銅貨をきゅっ
7巻53話(アニメ26話)です。
前述した銅貨投げでカナヲが意思決定をしていたところ、炭治郎に励まされたお話の後。
炭治郎が去ってから、カナヲは炭治郎に渡された銅貨をきゅっとするんですね。
このカナヲのしぐさも、シチュエーションもかわいいと思います!
無言で引き留める
8巻70話のこの場面。
遊郭編の最初で、宇随天元が任務のためにアオイを連れていこうとするのです。
それを止めるカナヲの女の子っぷりがかわいいです。
無言なのもまたこの場面のかわいさをアップしていると思います!
自分の意思を少しずつ表現できるようになってきていました。
がんばったね、カナヲ
19巻163話、前述したカナヲが初めて泣くシーンの直前です。
この場面、カナヲもカナエもしのぶも、かわいいというか美しいと思います。
まとめ
カナエとしのぶの仇である童磨と相対した際、カナヲは自分を二人の妹だと言い切り闘いに挑みました。
心の中で「よくも殺したな私の肉親を!!」と叫んだのです。
肉親という言葉は親兄弟など濃い血縁関係をさす言葉。
カナヲはカナエとしのぶと本当の血のつながりはありませんが、本当の肉親のように大切に思っていたのでそんな言葉が出たのですね。
炭治郎の言葉がきっかけで閉じていた心が少しずつ開いてきたカナヲ。
長い時間をかけてカナエとしのぶが温かく見守ってきたからこそ、そのきっかけをつかむことができたのではないでしょうか?
そして皮肉にもしのぶの死によってその感情がついに爆発し、大粒の涙をこぼして泣き崩れます。
心を開放することができたカナヲが、これから先は悲しみだけではなく、嬉しい気持ちや楽しい気持ちもたくさん感じられる人生を歩んでほしいと思います!

⇒しのぶとカナヲの関係は!?カナヲの壮絶な過去や二人の現在に・・
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⇒「上弦」の弍・童磨vs胡蝶しのぶ・栗花落カナヲ・嘴平伊之助・・