鬼も元々は人間でした。
鬼にも悲しく忘れられない過去があります。
上弦の参の猗窩座もその一人でした。
彼の過去もまた酷くつらいものでした。
Contents
【鬼滅の刃】十二鬼月『上弦の参』
鬼舞辻無惨が選別した直属の精鋭集団十二鬼月の上弦の参を預かる鬼。
無惨から直々に特別な任務を与えられています。
そのため行動範囲がとても広く、テリトリーにもこもっていません。
また無惨に報告に行くため、人間に擬態します。
無惨の潜んでいるところを知っているなど、これまでの鬼とは別格です。
【鬼滅の刃】鬼殺隊最高位に負けない強さ
鬼は不老不死なので、過去にたくさんの人間を喰い、無限の修練を重ねているため、戦闘力はあり得ないほど高い。
百年以上上弦の座についているため、鬼殺隊の最高位である柱を何人も葬ってきています。
【鬼滅の刃】人を見下している?
どんなに強い者でも年を取ると弱くなり、すぐ死んでしまう人間というものを見下し、怪我や病気がすぐ治る鬼というものを讃えています。
しかし高い実力をもった者には、戦う相手だとしても笑顔で、同じ鬼になるよう勧めたりしています。
【鬼滅の刃】破壊殺の種類は?
血鬼術 破壊殺
身体能力を高め、その状態から徒手空拳の技を放ちます。
術式展開することで効力を発揮します。
破壊殺・羅針
自分の足元に数字の描かれた雪の結晶を模した陣を出現させます。
闘気で相手を感知して、動きを読み取る術。
死角からの攻撃にも対処でき、戦闘開始時に使用された。
破壊殺・空式
拳撃を虚空に打ち込み、衝撃波を発生嗄声何尺も離れたところにいる相手に届かせます。
並みの剣士では、近づくことすらできません。
破壊殺・乱式
拳打による連携、高速乱撃。
破壊殺・滅式
拳に最大の力を込めて、相手の身体を打ち抜く奥義。
破壊殺・砕式
拳に最大の力を込める点は滅式と似ていますが、跳躍して相手の目線より高い位置から地面に向けて拳を打ち込む技。
破壊殺・終式・青銀乱残光
空式と似ていますが、終式は前方のみならず、360度全方位に向けて放つ高速の技。
破壊殺・脚式
脚式は蹴り技で、何種類か存在します。
破壊殺・脚式・冠先割
自分の後ろにいる敵を、後ろを向いたまま蹴り上げる技。
破壊殺・脚式・流閃群光
片足で立ったまま連続して蹴りを繰り出す高速の連続攻撃。
破壊殺・脚式・飛遊千輪
流閃群光が片足で立ったままでの連続攻撃に対して、飛遊千輪は左右交互にけりを繰り出しながら相手を追い詰めていく攻撃。
【鬼滅の刃】守れなかった父の自殺
猗窩座の人間だった頃の名前は狛治で、病気の父と暮らしていました。
寝たきりの父と幼い子供の暮らしはやはり貧しく、狛治は父の薬の代金のためにスリを繰り返して、薬を買って病気を治そうとしていました。
しかし捕まれば厳罰を受け、その度に腕に罪人としての入れ墨を入れられていました。
その入れ墨の6本目が刻まれた日、父は首を吊って自殺をしてしまいます。
父の遺言は「真っ当に生きろ、まだやり直せる。俺は人様から金品を奪ってまで生き続けたくはない。迷惑をかけて申し訳なかった」
その遺言は、父のためなら自分は死んでもかまわないと頑張ってきた狛治にとってはとても残酷なものでした。
【鬼滅の刃】慶蔵との出会い
父が亡くなった後江戸に行き、あてもない狛治は毎日ケンカばかりしていました。
そんな時、子供一人で、大人6人を倒した狛治と慶蔵は出会い、自分の道場に来ないかと勧めます。
そして狛治を連れて帰り、娘の身体が弱いことや妻が看病疲れで入水自殺を図ったことを話し、娘の看病をして欲しいとお願いします。
そこで慶蔵の娘・恋雪に出会いました。
寝たきりで、咳をする恋雪を見た時、病弱だった父を思い出しました。
狛治は恋雪の看病と慶蔵から武術を学ぶ毎日を過ごすことになりました。
以前父の看病をしていたため、恋雪の看病も全然苦にならず、稽古も楽しかったので、すさんでいた心もだんだん穏やかになっていくのでした。
【鬼滅の刃】恋雪からプロポーズ
恋雪の体調も良くなったころ、狛治は慶蔵に道場を継いでほしいと告げられます。
慶蔵の言葉に驚き、父の遺言を思い出します。
狛治はまだやり直せるかもしれないと思うと同時に。慶蔵と恋雪のことを命を懸けて守りたいと思いました。
そして初めて会った頃の約束を果たし、恋雪と花火を見に行きました。
恋雪からまさかの逆プロポーズです。
「狛治さんとのささいなお話で嬉しいことがたくさんありました。私は狛治さんがいいんです。私と夫婦になってくださいますか?」
真っ赤になってプロポーズする恋雪に、狛治は手を握り泣きながら答えました。
「俺はだれよりも強くなり、一生あなたを守ります。」
ようやくつかんだ狛治の幸せが、ずっと続くものだと思っていました。
【鬼滅の刃】井戸に毒を入れられた理由は?
しかしその幸せは、突然絶たれてしまいました。
狛治が祝言を上げると父の墓参りに行った帰り、家の前には人だかりができていて狛治を見つけると駆け寄ってきました。
隣の剣術道場のものが、慶蔵が侍でもないのに道場や土地を手に入れたことをねたみ、井戸に毒を入れたといいます。
本当は山賊から襲われていた老人を助けて、その老人から土地と道場を継いだというのに。
そして慶蔵と恋雪までも毒殺されてしまったのです。
狛治が帰ってきたときには、二人は亡くなっていました。
狛治は、また自分がいないとき…自分の大切な人が危機に見舞われるときにいつもそこにいない、また大切な人を失ってしまいました。
【鬼滅の刃】憎しみから鬼へと変貌
二人の遺体を見た狛治は、隣の道場に飛んでいき、慶蔵から教えてもらった守る拳で、それも素手で67人を殺しました。
67人の返り血を浴びた狛治は、橋の上で鬼舞辻無惨に出会います。
鬼を配置した覚えのないところで鬼が出たと大騒ぎをしているから、わざわざ来たのにただの人間か。
無惨の攻撃を受けて、狛治は瞬殺されました。
十二体強い鬼を作ろうと思っている無惨は、大量の血を狛治に注ぎ込み、もうすべてがどうもいいと思ってしまった狛治は…鬼になって猗窩座として生きていくことになりました。
【鬼滅の刃】大切な人を思い出したアカザの最期
猗窩座になった狛治は全部の記憶を失ってしまいました。
強さに固執するところは変わっていませんでしたが、大切な愛する家族がいたことも、その家族が亡くなってしまったことも忘れていました。
恋雪に誓った、だれよりも強くなってあなたを守ると言ったこともです。
無限城での炭治郎との戦いで、猗窩座は過去を全部思い出しました。
慶蔵の顔を思い出し、弱い奴が嫌いだ、そして弱い奴は辛抱が足りず、すぐ自暴自棄になると思い返していました。
結局最後に猗窩座が殺したかったのは、弱い自分自身だったのです。
猗窩座は驚いたことに自分自身に技を打ち込みました。
猗窩座の身体は鬼であるため、気持ちとは裏腹に再生していきます。
炭治郎に負けたことを認め、潔く地獄へ行きたいので再生する事を拒否します。
その時父と慶蔵の姿が見え、二人の言葉を聞いて狛治としての自分を取り戻しかけると、無惨の言葉が聞こえて再度鬼の姿になってしまいます。
しかしありがとう狛治さんという言葉と共に恋雪が現れました。
猗窩座は恋雪を抱きしめて、まるで子供のように泣きました。
その後、猗窩座は壊れてしまい、狛治として亡くなることができました。
まとめ
舞辻無惨が選別した十二鬼月・上弦の参猗窩座。
無惨から特別な任務を与えらているため、活動する範囲が広く、無惨の住んでいるところも知っています。
鬼は精神が滅裂な者がほとんどですが、猗窩座は言動が理路整然としています。
戦闘時でも強い者には敬う気持ちを持っています。
すぐに死んでしまう弱い人間を見下し、怪我をしてもすぐ再生する鬼を讃えています。
これは大切な人たちを思いがけなく簡単に失くしてしまったことも関係あるのかもしれません。
病気の父の自殺、尊敬する師匠と愛する人を毒殺され、鬼になっても仕方がないくらいのつらい過去がありました。
忘れていた過去も思い出し、愛する人を抱きしめ、自らの意思で命を絶ちました。
殺したかったのは、弱い自分だったのですが、猗窩座は意志も戦闘も強かったと思います。
ただ運やタイミングが悪かったのではないでしょうか。
ただいまと自分のいるべき場所に帰った狛治、お幸せに!

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